ゴメス2世☆NG・バージョン
★1
①前から見ると色は勿論、首廻りは同体に着けました。と、言う感じで 首下から胸、腹部が、まったくオンエアとは違い、まんまゴメスと同です(^^; 色もウルトラQは、71年に発売中のブルマァクのゴメスのソフビ★1の青色に なってしまっている影響のようです。(^^; 怪獣総進撃、本田猪四郎監督、第1話と来て、東宝の撮影所を 帰マンは使う事を当時の売り*にしていたので、ゴメスやゴジラの名前を 想像するのは難しくなく、ウルトラセブンの頃とは違い、東宝も使うので *当時は撮影所の名前もブランド効果があった。 1話に3体も出る1つに、ゴジラスーツを借りたいと言うのは、予算的にも あったそうで、監督がメガホンを取るので交渉的には不可能では無かった ようですが、逆にゴジラが怪獣総進撃(68)で、一度終止符が 打たれていて、借せるゴジラスーツが無かったのが 最初のゴメス2世からアーストロンになっていく大きな要因でした。 *オール怪獣大進撃(69)は過去のフィルムを使用した再編映画。 急遽放送の決まった帰マンは、脚本に先行して、とにかく怪獣スーツを制作 した中、アーストロンは高山さんではなく、ゴジラがNGになった流れからも 当時の東宝特美に依頼、池谷さんのデザイン画と、ゴメスのイメージに プラスし、生物的で劇場映画的なスーツが出来てしまい、ウルトラマンには 使えませんでした。②へ
③特美のアーストロンは、ある意味恐竜のようにリアルなラインや 怪獣側の顔や、目をメインに考えられたモノでした。 一番のオンエア版との違いは、色もですが実は足です。 外観的には やや背中が丸く前傾姿勢に見えますけども、外観でコレだけ前傾だと Sアクターは、そうとうな前傾姿勢で入らないとならなくて、怪獣の 目線はウルトラマンに向いていても、Sアクターはほとんど、下を見てる ような状態で、特異な形の怪獣では、それでも格闘プランはありますが 本当に組み合う格闘にはなりませんので、直立怪獣に求められる課題は 「ウルトラマンとの組合」ですから、この足をまず修正し、Sアクターが 中で立てるようにしています。 その為に尻尾は立った分だけ、短く見えて 身長も高くなる分、覗き穴の関係から首の長さは短くされています。 背ビレはゴメスはゴジラ最大の特徴である背ビレを無くし甲羅にしてますが 1からの制作になったので、大きな背ビレを小さく似ない形で造っています。 チヤック隠しでもありるのですが東宝映画と違いUマンにカメラを向けると 背中が映る率が高いので、逆にゴジラスーツでは無くなった事からも ゴジラのように大きな背ビレに、変更されています(^^; *背ビレは2枚使用になり、右は丁寧に左は時間の都合か?大胆で 右より大きな背ビレが、オンエア版では着いていて、これも玩具での 再現はゴチャ混で、すごく前傾で猫背のNGアーストロンに オンエア版の背ビレサイズが、着いていたりまします(^^;
⑤オンエア版のアーストロンのスーツは、*放送までの時間が無い中で 必死の改良が施されるも、腕の関節(ウレタン)は諦め、なんとか格闘出来る ようにしていますが、覗き穴が肩(怪獣の)より下に来てしまうと言う 外観ではなく、操作的なバランスのわるい怪獣になってしまいました。 *直立怪獣のサターンやブラックキングなど大半が除き穴は 肩より上にあり、Sアクターの呼吸も兼ねた生命ホールでもあるので大事。 その為に、改良後もまだSアクターは、やや前傾で演じないといけない 状態なので、NG版がいかに前傾姿勢だったのかを考えると NG版は歩くのがやっとの怪獣だったのではないかと思われます。 *71.4.2放送なのに、2月6日がクランクインだった。 頭部も外観バランスは良くても、火を吐くギミックを後から仕込むような スペースが無い為に、火は生の火炎を諦めて合成処理にせざる得ない 状況から、設定もマグマ光線を吐く怪獣に変更されています。 *けっきょくあまり格闘出来ない事から、肉詰めした着ぐるみを投げるとか 合成の火も(1カットではなく、吐くカットと着弾は別カットになってしまう) 5回も吐く(合成する)事になってしまい、編集も細かく、大変なわりには ウルトラマンとの壮絶な格闘と言う印象も、強烈に強い怪獣のイメージも 残りませんでした。容姿は正統派中の正統派でゴメス対ウルトラマンの 夢の対決も、準備時間が無いのが残念ででしたが・・・いつか、岩を投げたり 時代錯誤でも生の火を吐いて、帰マンと再戦する姿も見てみたいです。⑥へ
第二次怪獣ブームの看板と子供の興味
スペクトルマンに続いて帰ってきたウルトラマンの放送が始った事で 第二次怪獣ブームが起きると、街中の玩具店、模型店はもちろん 飲食店や駅、公民館、娯楽施設など、いたるところに 怪獣の絵が書かれたポスターやチラシが貼り出されて こじつけ的なコピーが「たくさん食べて怪獣より強くなろう!」とか 「怪獣もビックリするくらいおいしいよ!」なんでも怪獣に のっかったものが、子供の目にも沢山飛び込んできました。
そのほとんどが、モデルはアーストロンで、角があり火を吐き ガオー!などと書かれていましたが、アーストロンを見て描いたと 子供が見て解っても「怪獣」(怪しい獣)には、特許は取る事は 出来ないので見逃すしかありませんでした。 その反動か?ウルトラマンAでは、オリジナルの超獣が打ち出されますが 怪獣の名前と超獣の差が子供に解り難く・・・あまり 馴染ませんでしたけども、これは大人の目線で、左右してるだけで アーストロンは、確かにカッコウは良かったですから 大人はブームの宣材に利用しましたが、子供達には タッコングやツインテール、サドラーやダンガーなどが人気で マンやセブン、東宝映画に居ない、新しい帰マンの怪獣を歓迎し 夢中でした♪、アーストロンは東宝産まれで・・・やや古いタイプでした。
Qちゃんもアーストロンより、タッコングのソフビと帰マンを 最初に買ってもらったのを覚えていますし、アーストロンより 次はツインテールを買って欲しいとねだったものです。 東宝怪獣と違うのは、対スーツの作り方だけではなく ウルトラ怪獣らしいユニークなヤツの方が、ずっと子供に 愛されていたのが、普通の大人には見抜けないかったようで 本当は販権を取ってタッコングやツインテールを起用したら もっと爆発的な宣伝効果があった気がします(^^;
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開米P(オンエア)バージョン
★2 ②対ウルトラマンのスーツで、一番重要なのは人間(帰マン)と格闘 出来る事で、4足怪獣や特異な造型の怪獣以外は、特に格闘が 求められます。週1本の放送である事からも、Sアクターのスタンバイ (出入りも含む・電池や可動部分、仕込)に時間がかからない事も 大事で、基本的に背中が重要ですが、対Uマンである為に怪獣の背中も 主役の顔を写すと映る率が高いので、出入りと兼用した工夫が必要でした。 それらの理由から、開米プロによって改善され時点で、ゴジラベースでは 無くなった事で、ゴメスのイメージは薄くされ、色も玩具ぽいカラーから 首や足など細身だった事からも、逆にゴジラの濃い重厚な紺に 塗り替えられます。 前から見ての一番の違いは、首下から胸、腹部のパターンを無くした事で 肩の辺が太く見える事ですが、本来は足が大元で他が修正されます。 まず、腕の付け根(この場合Sアクターの可動部)の位置が変更(下に)に なっていて、対ウルトラマンとの身長を考えると首が短くなっています。 ゴジラのような人間の肩から上に筋肉が着いたような造型になっています。 ただ、この前の段階で、すでにオンエアが迫りNG版と色だけ 段階のアーストロンが、宣材や玩具資料に出てしまった為に、この腹部は セブンのNG白ラインよりも長く、大きな違いであるのに玩具化され続け ソフビ(★2)や、プラモ、イラストなど使用され、3期の時にでも NGの方が採用(OK)される逆転状態が続き、ファンのイメージにもNGの 腹部の方がアーストロンとしてすり込まれている程です。③へ
④さらに横から見て違いがハッキリしてるのは角で、元々ゴメスは頭部も ゴジラだったので、傷つけないで返す為に登頂ではなく、後頭部の背ビレの 上部から前に大きなカーブを描いた角でした。、池谷さんも同じ場所から ある意味独自性を出して、直線的で切り口が丸ではなく、スジがある 真上に*尖った角をデザインしていましたが、逆に格闘の演出的には NGの角は、本来の武器として届かないので、前方向に出す為にゴメス的に 大きなアールを描いて目の位置の前まで来る皮肉が生じてしまいます。 *NG設定的には角はレーダーで、テレパシーを出して 相手の怪獣の動きを読んだり出来る。ボス的で怪獣無法地帯の感じの 対怪獣戦も予定されていましたが、他の怪獣や自身の改改良と 帰マンのスーツも撮影を前後して模索するなどから、対怪獣戦は無くなって しまいます。格闘的には帰マンの顔に何度も角を突く演出で実っています。 腕の付け根も怪獣の肩としての、外観デザイン的な意味にはよくても 格闘で動かしやすくはない位置なので、頭部や身長から逆算して 取り付け位置が下げられています。 足には関節(Sアクター的な肉部分)が 作られて、動きやすくなっていますが、腕は付け根以外は間に合わず うちわを持って戦っているような、ほぼ横に動かす動きメインの状態で ゴジラのように繊細な、岩や大木を掴んだりと言うのは遠いままでした。⑤へ
⑥頭部は額から登頂にゴジラと同種のような凹凸が意図的に 作られていて、かなり尖ったハッキリした形はゴジラ以上とも言えますが 池谷さんのデザイン画では、鼻の位置まで丸いイボとして描かれて いるですけども、スーツにはありません。その辺りもゴジラスーツの抜擢跡を 引きずる一方で、頭部の大きさは角や目の大きさで解り難いですが レッドキングに近いくらい画に忠実に小さく作られてしまった怪獣です。 コレは*池谷さんのデザイン画の特徴の1つが、昔から頭部が極端に 小さいと言うのがあって、ゴジラの頭部サイズを意識して大きく描いたと しても、知らない人には小さい頭部に見えてしまう画でした。 NG版はアゴの開閉や火炎放射器を仕込む空間を考慮してないのもあって とても小さい頭部になってしまい、スタイルとしては良くても 能力や演出的には、やはりNGな頭部でした。 *池谷さんのセブン後半の、ダリーや、ベガ星人、ゴース星人や 帰マンでも、サドラー、ムルチなど、頭部が小さい画が多い。
角も池谷さんは刃物のように描いています。 コレも画と反しゴメスが 引きずられた角として造型されてしまい。刃物的なに見せる着色を そのままNG版の角に塗装してしまっています。 NG版の角はアイスラッガーのように外れたそうで、写真によっては 投げた為か?ヒビが入っていて、作品的に脱着予定があったかは不明です。
他にも、目もやや大きく、鼻(穴ではなくヘコミ)の穴、アゴが火は合成に する事に妥協しても、大きく開くようには改修されていてます。 対マットアロー1号&ジャイロ戦は、NG版でも撮影されているので カットが細い。(NGの時のフィルムも使用した為) 首辺りの弾着跡は スプレー補修してる色が明るくて、帰マンのスーツNGでのリテイク後の 格闘でも、体の何箇所かに同じ、明るいスプレーが吹かれたので アーストロン登場時のカラーから、やられる手前でも色が違います。
アーストロンからゴーストロンへ
1話に登場したアーストロンは、8話ではゴーストロンと言う 名前まで解りやすい改造を受けて帰ってきます。 ゴーストロンの腹部は、NG版に近いパターンを持っていますが 実際はパターンは違って、アーストロンの腹部の上に厚くラテックスを 盛られてるので、各パターンの凸部分は厚くもり上がっています。 さらに、修正した足を(足首から下以外は)総取替えした事で 身長や腕の付け根も変更して、あぐらもかける動きやすさになります。 やや足長な感じで、太腿もかなり太くなります。 頭部は、そのまま背ビレの延長のとさかがあるだけなので 口や頭のサイズは同じですから、火を噴くギミックは無理なので また合成になりますが、その火の名前もマグマ光線と言う 同じ技のネーミングになってしまっています。(^^;
当時発売されたソフビもパゴス>ネロンガなどと違い まったく別の型で作られ、尻尾が可動なども違います。 ですがアーストロンはNG版からソフビ化されてるので ゴーストロンのソフビの背ビレの方がOKアーストロンの背ビレで ゴーストロンのソフビの背ビレは、スーツとは違うものになって しまっているのは別型にしたのにアーストロンを引きずっています(^^; *ゴーストロンも初期は黄金と青(残り)のカラーで撮影も されていますが、NGで黄金と黒に塗られたのがOKになっていて まだNGゴーストロンの青が関連していて、ソフビも 青のパターン時の宣材写真から作られてしまいました。
アーストロンのネーミング
アーストロン・アース(地球・大地)と、トロン元素の合体名 トロン元素は、ラジウムにラドンと含まれる元素で 空の大怪獣ラドンが火山の火口(地球の大地)の中に消えたのに対し 大地から出ていた怪獣で、作品のメガホンを取る本田猪四郎監督を 意識して、与えられたネーミングです。 ラストに一応帰マンのスペシュウム光線で、角を破壊され マグマの中に落ちて大爆発して絶命するが、マグマなどの表現や 設定が、もう一つ・・・30分枠では充分でないのが残念でした。 *ラジウム温泉 ラドン元素とトロン元素が規定以上含むものを言い イオン化作用の強いエネルギーで、神経痛・・冷え性・・疲労回復など 温泉の効能に作用していて、凶暴怪獣の名に反してけっこう 人間には療的な効果があります(^^;
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