毎日新報 号外-1              光跡 

制作・東宝特美(利光貞三)   デザイン井上泰幸 Sアクター・中島春雄

                          ゴメス氏が着用していたズラ♪
ゴメスのベースは、ゴジラスーツ地球最大の決戦後のGS04Ⅱのスーツです。

S40年の怪獣大戦争ウルトラQ撮影時期に、新しくGS05が出来ますが
さすがにそれは借りられず…(^^; 1つ前の古いスーツを借りてます。
と、言っても水関係のシーンや、弾着が多いシーンなど用へのセカンドスーツ*として
大事な役目が、まだあるスーツなので、改造と言ってもゴジラに直接メスを入れる事は許されない為
頭部の目の上(眉毛)から後は、ほとんど被せていました。*ゴジラは1つ前のスーツが補修して使われます。

デザイン・井上泰幸 造型(改造)・東宝特美
スーツアクター・中嶋春雄


タイトルもアンバランスからウルトラQに変更して、局側から怪獣路線をメインとの要望で、美術も井上泰幸から成田亨に代わります。

 その前に、ぺギラは井上さんのデザインを元に成田さんが、書き直して(足して)います。
ゴメスは、時期的にぺギラより前に井上さんのデザインですでに制作が、大半進行していました。
ただ、完成に見れる、二股尻尾や、立体的に見えない
胸板(胸毛の追加)や、ヒゲ~背中の角の変更など
制作現場の処理(判断)を、越えた変更点があり
追加デザインとまで行きませんし…誰かは書きませんが・・・(^^; 指示した人が居るのは確かです(^^;

*井上さんのデザインは、ヒゲも胸毛もなく尾も1本。


ゴメスの最大の特徴の角は
FRPで出来ていて、ズラに
固定されていますが、口の後
斜め後ろにあるラテックスの軟らかいモノです。
これは後頭部に、背中からの
Sアクターの出入りで、ズラの後方をめくる必要があった為で、ぽい塗装がされていますけど明らかに鋭さに欠けています。
*厳密にはアップ用か、顔にも少し、手が入ってる時も
あります。

ゴメスは図の青いゴジラ部分と、緑のゴメス2つに大別できます。
そのゴジラから、ゴメスへの
変貌ぶりをみていきましょう!

柔らか甲羅の意味

 


背中の甲羅ガメラ
ように1体の方が、本来は楽ですが、ゴジラの背中のジッパーを。そのまま流用しないといけないので、3つのパーツで、センター以外は、鱗のベストの方に接合され、センターは取り外し可能になっています。

井上さんのデザイン画では、甲羅の左右にも津トゲ(角)が、3本ずつ左右にあるのですが、突起にしか造型されてないものSアクターの出入りの為柔軟でないといけない甲羅だった為です。

ゴメスの鱗は、ゴジラスーツに貼られたと言う解説も
ありますが、厳密には1枚1枚を、直接ゴジラスーツに接着するような事はしていません。
薄いラテックスのベースに、鱗を貼り付けてベスト状のモノを、まとめて着せるように装着しています。
コレは、背中の甲羅を装着する手段でもあって甲羅と鱗の境に、直接ゴジラの皮膚を下地には、接合してない
苦心した跡が見れます。(特に右側の脇腹)

腕の部分も、手首(爪)から先は、ゴメスの新設ですが
袖を通すように、ゴジラスーツに通し、胸の一番上の胸板(緑の線から上)の右図の緑部分を上から被せて固定しています。それは、ゴメスが腕の肘を曲げた時に、サイドから見ると明かにゴジラより太くて、形も膨らんでいて、ゴジラのようなシワが発生しない事で解ります。

ゴジラスーツは、撮影後のメンテナンス状態
時は、頭部・手首・足首が外された図のような状態になっています。

首の部分の少し下がSアクター
覗き・呼吸穴なので、そこから下アゴの部分は
ラテックスで、首(目線方向)の
動きが

スムーズに出来るように、ウレタンが
前のスーツ側にはありません。
手首も、ゴジラは手前にかくような動作が
重要で、足首も踵から着地して

爪先を、後で着地する独特の歩行
スタイルの表現の為、ウレタンは無く
毎回素材の耐久性から、それらが除かれた

メンテナンス状態になってる期間があります。

     二股尻尾 の追加理由
 

井上泰幸さんのデザイン画には
二股の先はありませんが、カット割で尻尾のアップでの破壊がある為に、ゴジラとの、明白な違いとして後から、加えたモノなのであまり綺麗に造型されてはいません…かなり急いで現場で着けられたような感じさえする程ですが、
ある意味、味です(^^;

頭部の角は今も現存します。のように、かなり後頭部の方に着いていて、前方向にも付け根の面積がある菱型形状です。角自体も、切り口が丸ではなく、刀の鎬のスジのようなラインが走っています。
先端の部分は丸に近いですが、付け根に行くほど菱型形状で、円形ではありません。
井上泰幸さんのデザイン画だと、頭部から背中にかけて>甲羅まで角が沢山突き出てる
デザインですが、甲羅と角だとアンギラスに似る為か?材質はSアクターの出入りで

FRPなど固い部品に出来ない部分なのは解りますが、沢山の角があるスタイルとしては
造型されていなくて、「へ」の文字のような突起になっています。

逆に、ゴメスのスーツには手首から少し上に、角のようなモノが造型されています。
コレは爪があるのに、攻撃にも無意味ですし(^^; 単にデザイン画を横から見たら
手首辺りに、そう解釈出来てしまった線があるのが原因で

右手側から見た向こうに見える左手の一部(or右手を書いて消した跡)しょう。
せめてデザイン画に色が入るとか、当時のコピー(青写真コピー)の質が良ければ
起きなかった事かもですが(^^; それも含めて・・・ゴメスと言う事ですけどもで苦労した怪獣です。

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02  01

ゴメスのヒゲ(上左の紫部分は、視覚的以外にも重要な意味があります。
ゴメスは全体的にそうなのですが、ヒゲも(向って右)は模様のように綺麗でカッコイイよく
はかなり崩れていて、ズラの境界(01目の横赤のライン部分、右だけ浮いて居ます。
体の鱗や胸板の胸毛なども、では違う人が作業したとしか思えないほど出来が違います。

ヒゲの話に戻ると、ゴジラスーツに固定する為に隠さないといけないモノを、カムフラージュする役割で
 ゴジラには無い大きな牙を固定するワイヤー02を隠していました。
可動部分の口でもあり、首から上も、Sアクターの中嶋さんは、かなり激しく動く事は想定出来たので
 ゴジラの歯も保護しつつ頑丈に固定しないとなので

当時の接着剤や、簡単な固定方法では無理だった為に
生えてきたヒゲです!

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