ウルトラマンアイ(目) *写真はカードより   

         ★光跡

画1

画2

左右1つずつ2つの手製の型で造られた為、左右で微妙に目の形が違います。

ウルトラマンのアイ(目)

まったくゼロからの初めて巨大ヒーロー宇宙人の目を作った創意工夫を
初代ウルトラマンメインに記載します。昭和のゾフィや帰マンも略同じです。

■アイドーム *目のクリアパーツ画1

アイドームの色

ドーム自体はクリアですが、電球が*タングステン光なのと
裏から電球が見えないように、FRP樹脂を盛って見え難くしているので
Bタイプ・Cタイプは、やや黄色く見える場合があります。

*タングステン光・簡単で解りやすいのは電球がオレンジぽく
 蛍光灯が白ぽいように見える光源の特色です。

アイドームの素材・製造方

カラータイマーと同じく、ドームはアクリル製
画2のように凸凹の間にアクリル板を入れてヒートプレスで成形しています。

アクリルと書くと、ヒートプレスなら塩ビじゃないと思う方も
居ると思いますが?アクリルには、押出板キャスト板の2種があります。

押出板は熱曲げ加工がしやすく、キャスト板は硬度が高い為反りが出にくい
特徴がりますので、アイドームは当然押出板です。

実質素材的には塩ビとの比重差も少しで、プラスチック素材の変更状態に
呼称を着けてるだけなんですが…

画3

A-1 A-2

A-1目 ドームが高く見えがちで左目が釣り目度が強い。
   A-2目 ラテックスの劣化が進むと、左目の内側や外(一番上)に
   ドームパーツとの干渉が出てきます。

 B-1 B-2

B-1  左目がB-2よりも水平に近い。のぞき穴も左右の形が同じに近い。
  B-2  左目がB-1よりも釣り目で、のぞき穴が左右で異なる時期が多く在る。

C

C 耳が違うので印象が異なる。のぞき穴は少し拡大修正されます。

なるべく手持ちのカードでの5タイプ正面の目です。

アイドームの形と違い

初代ウルトラマンの目は、5つのスーツ
Aの2スーツ(目・4個)と、B・Cの3スーツ(目・6個)形が違います。

つまり、2種の形があり、その2種の左右も其々異なります。

画3のように正面から見ると、BとCも違うように見えるかもですが?
BとCは取り付け角度が違うのと、耳の形状が大きく異なるので
そう見えるだけで、基本的には同じです。*画3・目の輪郭トレス

*超厳密にはCの左目のバリ取りが多いので、Cは右よりも左目が
低く、Bよりも釣り目では無い角度に着けられています。

簡単に流れで言うと、Cに使用した目ドームは、B、Cの区分が無い当時としては
Bの予備パーツを、そのまま使った感じです。


AタイプA-1A-2でも、パーツは同じですがFRPマスクの上に
ラテックスを貼っている関係で、A-2の方が少し左目が釣り目で
ラテックスが少し厚いので、アイドームが低く見えています。

逆に言うと、A-1の目が高い(出てる)ように感じる方も
居ると思いますが、基準をどっちにしてるかの違いです(^^:


トータルで見ると解りますが、ドームの型(凹型)は*同じ物です。
*厳密には少し修正加工しています。

同じ型なのが解るのは、形の特徴として5つ共に
右目が型的にはセンター部分が深い
つまり右目のドームセンターが高いが共通しています。

左は、やや外の下寄り側が深く>高くなっていてるので
覗き穴も斜めからの角度で見ると、A・Bは特に左右が異なって見えます。

画4 

コードを通した穴のエッジが乱反射して、目の上に小さな電球
在るように見える場合がありますが…穴のエッジです(^^:

Cタイプのみ、少し電球は穴に近く中央より上に在ります。

画5  画6

 
金属の厚さと強度の関係から
浅い凹型・画5から>少し深い凹型・画62段階
金属を叩いて、内側反射板のドーム型を作っていました。

■反射板と電球

ウルトラマンの目は、FRPマスクにドームを着けただけだと
思れがちのようですが、金属の反射板画4が、中に在るので目の部分の
FRPマスク部分は在りません(目の形の穴が空いています。)

反射板は、Aタイプだけはヘッドライトの反射板を加工した物を
使用しているので、トータル的にはBやCよりも目が白く見えています。
=反射率が高い。


BとCタイプ、B以降のウルトラマンは、板から切り出した
金属プレート画5>6の形を、凹型に当てて叩いてすり鉢状にしています。

すり鉢状>低いドーム型と言う感じです。


なのでウルトラマンは、外側にも目が膨らんでますが、マスクの内側にも
少し膨らんでいます。画7

電球もカラータイマーと同じ6V電球のソケット無しで
目の上側に空けたから下方向に吊るすように入れてあります。画4

*カラータイマーも上からなのは、当時まだ巨大ヒーローは
存在していないので、怪獣と同じく下から撮る事を前提として
影が出にくい配線をした結果だそうです。

が・・・実際には、あまりローアングルで撮影しませんでしたけども
後々のウルトラマンも、基本同じ配線方法を受け継いでいきます。

*セブンは電球が1目2つ、左右で4つ使用しています。

画7

帰マンからは覗き穴が少し横長で大きくなっています。

*目の輪郭は透過で書いているので実際は見えません。

■反射板・目の内側。

実際にはスーツアクターの顔を安全に守るのとマスクが動かないように
ウレタン(オレンジ)が貼ってあり、画7薄い黄色の部分
の3箇所
のぞき穴、クチの呼吸穴部分だけがFRPマスクの裏面が
少し露出していて、のぞき穴の上に反射板の裏が少しだけ見えるだけで

反射板の裏側は、90%以上がウレタンを貼ったら見えません。

 勿論、目からの配線>スイッチ・耳と、電源(電池)脇腹へも
ウレタンの下に隠してあります。

初代ウルトラマンは、残念ながら残って居ませんが
帰マンは実際にマスク内側画7を見せて貰うと、見た感じは
アイ●ンマンのような印象ですが、きくちさんの鼻の跡まで
残って居て、呼吸の苦しさが窺える跡なども沢山刻まれています。

最初に、この中に入って芝居やアクションで生命を吹き込んだ
古谷さんの勇気や葛藤、倉方さんや佐々木さんの加工技術で
ウルトラマンは実際には3分以上光輝いて、カメラの前に立って
居られたのが、目のギミックから少しでも想像して貰えたら幸いです。

 

 

 

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