特撮☆プール

光跡★

ステージ・プールの作り方

東宝のゴジラなどで有名な野外プールに対して
予算や演出的に屋内(ステージ・スタジオ)で
撮影する時にはプールを組みます。
*津波や激しい格闘などがある場合は平板では無く
ブロックにセメントなどで組む事もある。

まだ、東宝(系)でも、スタジオをステージ
言ってた頃は床がでした。
*撮影所内も近辺の道も舗装では無かったので
搬入や撮影の建てこみも、土の方が都合がよかった。

その頃はプールの部分を少し掘り下げ平板で囲い
ビニールシートを被せます。*実際は青より濃い。

そこに水をはり、青材を入れて深みを出します。
現場で見てると入れなくても…?と思えたり
しますが、撮影すると透明の水だとスケールが
ある場合(巨大怪獣やメカ)玩具のように見えて
しまいスケールが画面で解ってしまいます。

     山勝5円カード

*青材・はやい話入浴剤みたいなモノで、業務用サイズ?
石油缶からヒシャクなどで入れてました。
Qちゃんの頃は3色混ぜてましたが、昔は青と緑2色を混ぜて
海は青が多く、湖や池は緑を多く配分していましたそうです。
厳密にはウルトラマンの頃まで使用していた着色粉で
セブンの頃からは下水などの問題から別成分の着色粉を使用。
それが2匹目のエレキングを産むのですが…それは第三研究所にて。

波の演出

だけは、ミニチュアのように縮小出来ない為に
特撮プールでは小さい波を起して演出します。
海の波などは、主に板(板に網を貼った物もある)で起して
湖や池・カメラ前は扇風機が、よく使用されます。
厳密には、おかしいのですが基地内など波が起こらない
ようなドックなどの水面も演出したりします。
波と波の波紋をぶつけたり、規則正しい波紋はプロペラ式
の電動ファンを直接水に付け起こします。

遠近法の低予算撮影

怪獣やヒーローが水に入る必要が無い場合には
本来照明さんが、水辺などの反射のゆらめく光
作るのに使う5~10cm程の深さで、1mくらいの大きさの
ブリキの箱(最近はいろんな素材がある)ギリギリまで
水を入れ、遠近法でカメラの前に置いてプールに見せる
技法もあります。*固定画面のみ使用可能。
最近で有名なのは平成ガメラなどで使用され、予算削減に
貢献しました。平成ウルトラマンでも時々使用しています。

昔からある遠近方の1つで、主に時代劇などで
近代的なもの(手前に舗装道路など)を隠す時に
使っていた方法で、ピントは怪獣に合わすので水に入る
芝居が無い時は水の予算、セッティングや撤収の時間など
大幅に短縮できる有効な技です。*映る一辺は情景に合わせ加工
*本来照明さんは、この水面に波紋を起し照明を反射させて
画面効果に使う。セットなどの船(上)で実際に水は無い時や
夜間の水辺など、コントでも使用されてます。

水の2次災害

プールの撮影では、おさえ以外の照明が水の中に
立たせないと撮影できない事も多く、万が一は無いように
なるべく電源ケーブルは、水に着けないように
出来るポイントはするのですが、電流が漏れた例もあり
水の深さ以外に電気も水を使った撮影では
気をつける重要ポイントです。

 

深さとの格闘

カッコよく海や湖で戦うヒーロー!は…

ほとんどは、FSのみのイメージカットが多く
膝をついていたりします(^^;
*FS・引いた画(サイズ)
実際は深いとあまり動けず、格闘はヒーローでも
難しく、相手が怪獣では…まず動けない…

ほとんどの場合は、FSでも足首の上から多くて
膝の下くらいまでです。
*マスク(スーツ)をして深度がある水は
とても危険なのと動きが取れない。

     アマダ・カード

格闘シーンが多くある場合も、倒れても
浸からない程度の深さで、シートの色や水の色で
浅く見せない工夫をします。
*透明だとほとんど爪先が見えるくらいですが安全第一です。

演出上、怪獣が湖底や海から浮上したり
逆に潜って隠れる場合は、その場所だけ
深い所を作っておきます。
テント屋さんがビニールシートを専用の接着剤
(最近はテープ)で、深いポケットを作ります。

       アマダ・カード

*撮影所ではテント屋さんと言うが、そう言わない店舗も
ありますし、工場や撮影所は利用しても一般の方の生活では
あまり目にもしませんが、店舗などの軒先などで一番
目にすると思います。
ビニールシート類の専門店

昔は、ドラム缶を埋めたりもしたそうでローアングル撮影
使用した缶が、ステージ床に残っていたりしたのを
利用したり、常設的に埋まってたステージもあったそうです。


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