ウルトラQ空想特撮シリーズは ベムラーからレッドマン(題)の 段階でも使用され ギリギリウルトラマンでは OPタイトルはウルトラQから ウルトラマンに、なるものの 空想特撮シリーズのみにる。
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カラー化の目測 1966年ウルトラQ放送後、TBSと円谷プロは3クール目の怪獣対決路線をストップ 正義の宇宙人と怪獣退治の専門チームを主軸にしたウルトラマンの制作を決定。 まだTV映画の予算や制作時間も基準が確定していない時代、海外にも映画のように 売れると想定していたが先進国には放送コードがあり、TVもカラー時代に入っていた事で 一時予算からカラーを断念する案も、35mmフィルムや合成の制約でカラー作品として 「ウルトラQ空想特撮シリーズ・ウルトラマン(まだダミーのレッドマン)」を制作 実際は当時の偏見もあり、東洋人が主役で日本人ばかり出るドラマが 米3大ネットに流れる事など無かったのですが、それらを具体的条件に書く事も出来ない為 ウルトラマンは、パリ本部やゲストに外国人役者を起用する方向で海外マーケットも 可能と…進んでしまいます。*このキャスト的な考慮はウルトラセブンまで続く。
ウルトラマン台本表紙は最終回までウルトラQ空想特撮シリーズと記載されていました。
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唯一メインで登場する怪獣では 早い回のラゴンが母ラゴンからマンでは 男のラゴンで巨大化して口から光線?を吐くと言う設定で ウルトラマンと格闘しますが… 66年頃の「怪獣」の定義には 怪獣=破壊と言う建物などを壊す行為が 怪獣の人気で生命線と考えられていた所があり、海底原人ラゴンは ウルトラQの女性型と言うのと 子供を取り返すと言うセンチな ストーリーからも当時の怪獣の イメージからは遠く、等身大である事 からも弱い存在の反動から 当時はスタンダードソフビでは無く 大きなサイズのソフビで男ラゴンを 意識させると言う、今からしたら 変ったマーチャン展開が産まれました。
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怪獣の変貌
ウルトラQからウルトラマンへのバトンタッチは、今では別の作品だったり ウルトラシリーズだとキャプテンウルトラがあるので、近年ではウルトラマンシリーズと 称するように区別されていますが、66年はウルトラマンがウルトラQのシリーズの1つでした。 ウルトラQのTV番組としての弱点マーチャンの為に急いで来たウルトラマンは *ラテ欄・ウルトラマンの頃参照 企画段階ではウルトラQの怪獣も、そのままウルトラマンの世界で使用する予定で進行 しますが、同じ名前や同じ容姿(商品的には形や色)だとマーチャン的には弱いので 区別化が図られます。
ウルトラQを代表する怪獣ぺギラも、ラゴン(制作4話)より後の制作8話だった為に 大幅な改造ではなく、角と体の色を変え東京氷河期などで負傷した所を補修し 弾着跡などにも、丸い突起の模様を追加して名前もぺギラからチャンドラーに変更され 登場しています。*よく耳が付いただけと言う解説がありますが…耳ではなく角ですし だけでなく体色も完全に違います。 *ソフビ人形もぺギラと別にチャンドラーとして発売され顔をぺギラより怖くしています。
ロボット怪獣から快獣ピグモンへ ぺギラ(チャンドラー)と同じ回に、ウルトラQのもう1体の人気怪獣ガラモンも Sアクターの都合や科特隊隊員との芝居(目線)などから、身長をUPさせて 名前を変更して登場させたのがピグモンで、ガラモンは頭部が外れる2ピースの スーツなので、頭部の口の下の部分と足を延長しています。 ラゴンは設定上の巨大化 ガラモンはスーツ的に人間の頭1.5ほど巨大化しています。 *ガラモンの逆襲のセットスチールで並ぶユリちゃん(桜井さん)とウルトラマン前夜祭の 舞台に立つフジ隊員(桜井さん)とピグモンのスチールを比べると、ほぼ足元が フラット(ユリちゃんは少し高い靴)なので解りやすい。 *ピグモン2代目は顔以外は修復の手が入りガラモンの部分はほとんど無い。
他にピーターがゲスラになり、ケムール人の頭部がダダのボディと合わせて33話に 少し出演していますが、Qの怪獣もウルトラマンの早い回に少し使われたのみで メインを勤めた怪獣はラゴン1体だけなので、タイトルで区別された事が解ります。 *33話のケムール人はケロニア(等身大)と組み合わせ最終回のゼットン星人になります。
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流星バッチは、今の携帯時代に見ても あまり画期的では無いかもしれませんが 昔の映画やドラマの電話ボックスや 赤電話に走る描写などを見ると 30分枠には画期的なアイテムでした☆ ブレーザーの時のスピーカーはどこに?とかありますが…(^^;
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移動と伝達
ウルトラQは、映画ではなく毎週放送されると言う事が…もちろん解っていた形態でしたが ストーリー転回的な実感として、週1と30分の放送時間と言う事が特撮の映画と違う部分に 脚本的なネックを抱えてしまいます。 まず一般人が毎週のように大規模な怪事件に遭遇すると言う事が、S41年の実生活のサイクルからすると、今の1~3日に一度遭遇するような実に早すぎて偶然すぎる感覚だった事。 コレは怪獣や怪事件専門の科特隊を設定する事で快傑。 もう1つ30分の中で、日常に無い事件を説明するには省略出来ない部分がウルトラQには 多い事から、セスナのパイロットを職業的なカッコよさから主役にしたものの飛立つのは 出来ても、事件の側に滑走路が無いと降りられない欠点で放送第1話のゴメスを倒せ!から ヘリでの移動になってしまうなど、一般の映画やドラマのようにキップを買って電車で移動 するなどが出来ない制約が出てしまった事。コレもウルトラマンでは妖星ゴラスの垂直上昇が 可能な飛行機からビートルを配備する事で移動は快傑します。
怪事件を連絡する描写がウルトラQでは、セスナから飛行場に無線>そこから電話するとか ガラダマが落ちても、子供が運び>学校の先生から>東京の教授を通して主役が動くと言う 30分にしては大変伝達描写に時間が必要で、今では逆に視聴者が30分の体感時間を 持っていますが、当時は「ゴジラ」などを頭に置いて見た人は ガラモンが出て、さ~コレからと言う所で ダム1つ崩して「終」なのが、なんとも短さを感じたと言う人も多いそうで 30分枠での伝達描写は深刻でした…もちろんウルトラマンでは流星バッチがコレを快傑。 すぐに現場に急行、行動もスムースになり作戦変更も簡単になる事で怪獣や怪獣対科特隊 怪獣対ウルトラマンの描写に時間を使えるようになります。
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