神戸ポートタワー・中突堤

光跡★ロケ地

ウルトラセブン

ウルトラ警備隊西へ14・15話 (前、後編)


神戸ロケで登場した神戸ポートタワーです。
  昔はキングジョー関連の印刷物も神戸タワーと略して
いるのが多かったですが、最近はフルネームで
神戸ポートタワーするモノが多くなっています。

神戸タワーと略した愛称で今も呼ばれ、近隣施設などにも
神戸タワーとして使われますが、本来別の場所に

神戸タワーが存在していました。S43に年解体。

中突堤

 
前編の冒頭での中突堤のアングルで
ダンが望遠鏡で覗くカットでも・同駐車場が映ります。

当然クレーンなどからの撮影ではなく、タワーからです。
画面でも駐車場の部分は今も駐車場です。

東洋一の港


昔は、東洋一の港として有名で7つの突堤が7つの海をつなぐ
と言うコピーが有名でしたが、ポートアイランドが第4突堤からの
神戸大橋の先に出来て、第6~の小野浜町近辺の
突堤は埋め立てられました。

が中突堤のタワー 、その右から左へ第1突堤~2~7と続きます。

 
台本では、中突堤~第1~3突堤でのセブンとキングジョーの格闘が
書かれていますが、特撮セットでは中突堤~第1突堤間に見えます。
唯一の壊モデル(石膏)倉庫を、キングジョーが壊すカットが
なんとか第2突堤位に見える感じです(^^;

 
現在の中突堤と第1突堤の間。

不思議なタイトル・ウルトラ警備隊西へ・?

西日本の方と話すと、時々このタイトルおかしいですよね?
と聞く… 確かに作品世界から着けるのが普通なので
ウルトラ警備隊は、極東支部な訳ですから
九州や外国など、もっと西にパトロールでも調査にでも
行っていると考える方が、普通ですから
ウルトラ警備隊が神戸に行く事を、タイトルにするのは
おかしい?と感じるのは・・・もっともです。(^^;

意味の1つには、東京>神戸の距離感が今とは違うので
新幹線は大阪まであるものの*高速もまだ開通していません。
怪獣殿下で、大阪ロケは、経験しているものの
特にポインターの、*この段階(撮影期間)までのトラブルを
考えると、タイヤも道も、今ほど良く無い時代に行くのは難しいと
考えてる事からもロケ隊西へと言う意味からにも取れます。
*武田薬品からの話が来たのが、制作5.6話時。
*東京>西宮540kmの東名・名神開通は
1969年5月

もう1つは、金城さんがロケ隊西へと言う意味だけで
このタイトルを着けるかどうか?を、考えると…
それだけで着けてしまうとは思えなく
東京より西に神戸はありますが、沖縄もベトナムも
佐世保も西にあると言う事で…

この作品の、舞台(ロケ地)を考えると
防衛センター神戸港の2つのロケ地を、組み立てると
普通は、前半が神戸港で、後半が兵器開発をしている
防衛センターでの攻防と、考えると思います。
ペダン星人が、後半に神戸港を壊す理由が特に無いからです。
新兵器開発を止める交換条件を出すくらいなので
防衛センターが、その後の舞台なのが話からしたら自然です。

でも、この作品は逆に、神戸港が後半のクライマックスで
キングジョーは何故か?海側から上陸進行をしてきます。
セブン全体に、反戦を投影しているとは思いませんが
この作品には時期的に少し意識はしてる気がします。

あまり深読みしすぎるのは好きでは無いのですが・・・

地球ガ平和ナラ他ノ星ハドウナッテモイイト言ウノ?

という台詞は神戸港が後半な事に意味あるとすれば
セブンが停めて居たペダン星人のロボットでしか無いのでは
とは思います。観てどう感じるかはそれぞれの個人で
違っていいと思いますし、子供番組を忘れてまで
濃く書かれてるとも思いませんで、モチーフベースにと
言う度合いだと思います。 
*キングジョーの名は放映後に着く

ウルトラ警備隊西へ台本のラストより(本編ではカット)
東洋一のマンモス港、神戸は破壊から立ち直り
再び平和を取り戻した。
この美しい夜景のように、
宇宙全体が戦いをやめ
平和に仲良く暮らせるように祈りながら
ウルトラ警備隊はこの港街を去ったのである。

ベトナム戦争略暦

1964.8トンキン湾事件
1964ソ連軍北ベトナム正規軍援助
1965.1南ベト韓国、5月中国人民解放軍、7月ニュージーランド派兵
1966.4タイ、オーストラリア、フィルピン、台湾、スペイン派遣軍加わり激化。
1967.1.6米軍メコンデルタに侵攻。 
1967.4.1南ベトナム新憲法公布。 
1967.4.4米のキング牧師良心的兵役拒否の呼びかけ。 
1967.9.7外務省に原子力空母エンタープライズの日本寄港申請。 
1967.10.1 1話「姿なき挑戦者」放送。1話制作中にU警備隊西へ企画IN

1967.10.8佐藤栄作首相、南ベトナム・東南アジア・オセアニア
    諸国訪問に出発で第1次羽田事件・羽田空港で抗議デモ 
    警官隊と衝突、京大生1人死亡
1967.10.16米30都市で、ベトナム戦争の終結を訴えデモ。
1967.11.21ベトナム人民支援国際統一行動
     国内44県370ヵ所150万人参加。
1967.10.21ロンドン、パリ、モスクワ、ベルリンでベトナム反戦集会。
1967.11.2原子力空母エンタープライズの日本寄港承認。
1967.11.13横須賀港米空母イントレピット4人兵士脱走。
     ソ連経由スウェーデン亡命
1967.12.11 佐藤首相非核3原則を表明。

1968.1.7 ウルトラセブン、ウルトラ警備隊西へ前編 放送
1968.1.14 ウルトラセブン、ウルトラ警備隊西へ後編 放送
1968.1.15エンタープライズ寄港阻止闘争。
法政大学で機動隊と衝突131人学生逮捕
1968.1.16博多駅エンタープライズ寄港阻止
学生と警官隊が衝突(博多駅事件)
1968.1.17佐世保でエンタープライズ寄港阻止の学生と警官隊が衝突。
1968.1.18 
空母エンタープライズ、日本に初寄港
1968.1.19
米空母エンタープライズ北ベトナム攻撃海域に向かう途中に
    佐世保港寄港
1968.2.20~王子野戦病院建設阻止闘争(金嬉老事件)
1968.3.8全学連野戦病院を波状政撃、市街戦を展開。
    市民五千人と機動隊激突。
1968.4.2大阪の17歳の理容師・白川和夫君べトナム反戦焼身自殺。


1968.5.13パリで和平交渉が開始

1970.3.27米軍・南ベトナム軍カンボジア侵攻
1970.6.30米軍カンボジア撤退
1973.1.27臨時革命政府が和平協定に調印、翌28日停戦

 

神戸ポートタワー 

神戸市中央区波止場町5-5


1963年11月21日開場
つづみ型の構造 設計・日建設計
建築学会作品賞  展望台・5層
展望スカイラウンジは約20分で1周する。

大人600円・子供300円
*参考まで・予告なく変更される場合があります。

 

神戸ポートタワー


意外かもしれませんが?作中ロケ画像では・・・あまり
全景を撮っていないので、唯一のタワーらしいカットです。
画面では。もう少し広角レンズを使用。


タワー南1階出入り口です。画面では南に伸びる
テント屋根がありますが、今はありません。
建物の小窓も無く、外壁も白いボードに変っています。


キングジョー出現し、ポインターダン、アマギが来て
正面出入口横に、斜めに停車するカットです。
神戸港と芦屋市役所のシーンでは

ポインターフロントオーバーフェーンダーが着いていない事で
有名ですが、このカットと再度山走行のみ装着しています。

*R30爆弾を装填するジープとの並びはフロントタイヤを映さず。
*Fオーバーフェンダーは持って行き忘れで、後で届いたのか?
持って行ったのに、着けるのを忘れていたのか?は
不明ですが、装着してるカットの方が、より後での撮影です。
*再度山ドライブウェー(現・ウェイ)昭和10年完成


R30爆弾以外、唯一の地上攻撃のカットで
ダンウルトラガンを、キングジョーに撃ちます。
合成カットなので35mmフィルムの撮影。

*前編マービンのサングラス映込みと、この2カットがロケ合成画面
今は抜けの右に高層ビルが出来ています。

 
ダンが背広で、変装して覗いていた展望台の望遠鏡です。
*変装もペダン星人には、一目逢った瞬間に
U警備隊と言われます(^^;

 
形は少し違いますが、何故か?ダンが覗いてた
場所に、1つだけ長い筒のタイプが残されています。
角度を画面と同じに向けましたが…当然ダンの
右横が窓なので、地上の人間を見るには適さない
撮影的な方向です(^^;

 
*現在は上のタイプ以外は、全てこのタイプ(形)です。

 
ダンドロシー(偽)を、望遠鏡で発見して
走降りる階段で、カメラ側から下に向うアングルです。


 ダンが手前(カメラ側)に走降りて来るアングルです。
*実際はエレベーターの方が早いです(^^;

夢のサイズ


 
実際には神戸ポートタワーは108mセブンは40mなので
本当は倍以上の差があります。
タワーのミニチュアは2種類造られ、約2mの大サイズと
ロング用のミニサイズが作られていますが
もしセブンに合わせて、タワーを作るとなると
4.5mもの巨大なミニチュアになってしまいます。
今度は、そのタワーに合わせて中突堤を造らないといけなくなり
神戸港のセットが、英二さんの映画の真珠湾規模に
なってしまいますから…時間、予算、物理的に不可能でした。


ウルトラの特撮の主役は、怪獣やヒーローでミニチュアや背景などは
脇役の引き立て役で良い訳なので、セブンがカッコよく
見えるサイズとしては、逆に予算などがクリアーで
あっても2m位がベストだったのかもしれません♪(^^;
怪獣人気投票1位のゴモラと大阪城も同じく、夢のサイズですが
1位には、城のミニチュアモデルが貢献しているのは明らかです。

特撮は手品と同じで、いい意味の夢見る為のだまし(錯覚)も
合成と同じ技術の1つなので作品を観返す時は忘れて、だまされましょう♪
*神戸タワーの公式HPにある質問ベスト5にセブンと高さの質問が
入る程に、作中の建物のイメージは強いようですが、答えは

画像のように、倍以上タワーが高いのが現実的には正解です(^^;

未映像化☆特撮カット

台本にあっても、オンエアに無い部分として
前編の戦車隊との攻防後編のフルハシ、ソガ、アマギの
ウルトラガンの攻撃、ステーションV3、タワーに迫るロボットの顔
頭部内部のペダン星人
ロボットの分離も、セブンが投げ空中でストップしてから分離する
などの描写が台本には書かれていますが、画面には在りません。


何れも、特撮を意識して書かれているのが解りますが、

ウルトラマンの怪獣殿下は、前後編で26.27話なのに対して
U警備隊西へは14.15話と、はやい話数での放送でした。
正月1回目7日のオンエアに合わせた為
制作順からは、3本もくり上げている放送なので
美センではなく、東宝1stきくちさんのセブン・5号
別班で用意しても、合成用のカットが作品には2カットしか無いのは
かなり特撮班(合成班)が大変だった証の1つです。
高野宏一さんが神戸ロケにも参加してる事からも
35mm(*フィルム)の合成カット用のベース撮影は、されたのかも
しれませんけども?台本にある特撮の見せ場は
結果的には映像化されていなく残念ですけども、もし台本に近く
合成カット・特撮カットも、仕上がっていたら・・・更に凄い前後編に
なっていたと思います☆
 *合成の無い所は、略16mmで撮影。

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