*左右の記載は向かってではなく、怪獣側(自身)の左右として記載します。
2匹のキングザウルス
A
B
キングザウルス三世も、初期の脚本に先行して造形した中の怪獣です。 アーストロン、タッコングと同じく、硬くて動き難いので もう1体作られています。 ただ、キングザウルス三世の場合は、NGではなく 撮影スケジュールの問題からも、NGになるはずの硬い方(以後A)も 対MATアロー戦と帰マン登場時の頭に少し登場しています。
後足のひみつ
Aタイプは、基本的にステゴンと同じ*素体で Sアクターは後足を伸ばして入っています。 *素体・表面のラテックス前のウレタン形状。 車で言うと、フレームが同じ上に違うボディを乗せて別名で 売るに近い。同じくコスト・時間の削減になる為の手段。 素体が兄弟なのは他に アーストロン・ゴーストロン ダンガー・シュガロン ゴルバゴス・モグネズン エレドーダス・シーモンス
ただAは、入る姿勢以上にラテックスの厚みと重さで動けない為 凄い勢いで突進するアクションは無理なので、Bの制作で改良されます。 Bはバリアを張る時や、静止状態時には凄く姿勢が低く(とくに後) 今までの4つ足怪獣には無いフォルムで、二足歩行の人間が 入っている感がない、まったく新しい怪獣です。
ステゴンは骨の怪獣なので細い必要が在ったものの 人間が入ってる感が出てしまっています。 さらにエレドーダスを見ると解りますが、人間は腕より足が 約30㎝は長いので、4つ足怪獣は腕を伸ばし、足(後ろ足)を曲げて 入る事が大半です。
その為、手の先までSアクターの指が入っていない状態や 体重をかける怪獣の場合は、下駄と言う木片などを 手に持って(着けて)入る事も あります。 それなのに、キングザウルス三世のウルトラマンに向かう突進は 俊敏で凄まじい勢いです!? それはBの後ろ足の太さに秘密があると思います。
Bはツインテールのように2種類の入り方をしていて 低い姿勢の時は、膝(折り)で入っていて、突進するアクションの時は 足を伸ばして入る事が出来るように、膝曲げ対応の 太さ(太腿の2倍)で造られているのだと思います。 そうでなけだ、この4足で体制の低さを出すのは不可能だと 思われ・・・後足を異常なほど太く造る意味も無いと思います。 なによりBの後足には、前足のような底(板)がありません。
近年この4話は、ウルトラマンは飛べるのに?とか郷の足の怪我が カットでは治ってるなど、マイナスな部分の批評が多い作品ですが バリアなどより、この太い後足を使った遠矢さんの気迫ある突進と それを受けるきくちさんのアクションの方が、引いて余りある 1戦なので、少し残念な気がします。
でも本物な部分は薄れませんので、A・Bのキングザウルスと 太い足の突進を、見た事ある方も 是非再チェックしてみてください☆
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キングザウルス三世-A 対MATアロー戦
A Aは対MATアロー戦・帰マン・1回戦開始前(股下からのショット) *郷に特訓後迫る単体や、流星キックで角を折られるアップもAの頭部。 体が硬くて光沢があり、デザイン画に近いシワが流れるように 細かく入っているのが特徴なので、見れば直に解ります。 所々緑が強く吹いてありますけども、アップでないと解らない程に 濃い紺色の光沢が強いです。 首の接合部から上の頭分は青が強くツヤが弱くなっています。 コチラのスーツの方が後にマグネドンに改造されているのは 動きと色から明らかです。 背びれの根元に色が入っているのも特徴の1つです。 後足は立って入る前提で作られたので、無いように見えるほど 形としては良くなかったので、アロー2号の着弾位置も後側で 爆煙で隠すような攻撃をしています。
キングザウルス三世-B 対ウルトラマン格闘用
B Bは体が柔らかく、動きやすく作りなおされたタイプです。 表面のラテックスの厚みがなく、全体的にツヤなしで シワが大きく、シワ数が少ない。 青の少し入ったグレー系の体色で、頭部はブルーが薄く グレー&ブラック系です。 *対MATアローの試写などで違いの差を感じたのか 帰マンとの格闘途中から体に砂ホコリが多く着けられて 緩和しています。 背びれは1色です。 形としては、後足がメチャクチャ太いのがBの最大の特徴です。 頭部もAより1周り大きいです。
A・B顔・頭部の違い
アゴ Aの下アゴは尖っていて、Bの下アゴは四角ぽい形状で 先端の横幅があります。 元々可動軸●を、噛みつけるように変えてるようで Bはアゴの付け根の分だけ、前に出た所をカットしている感じです。 その為もあって、Bの顔は横幅があります。 口も横から向こう側が抜けて見える率がBの方が高い。 また、首元までしか赤いラインが無いキングザウルス三世が 多く描かれ・作られていますが、アゴの真下から尻尾の先まで デザイン画に忠実に赤いラインが入っています。 A 鼻・小角 鼻の穴 Bは右の穴が横向きです。 先端の小角はAの方が綺麗で、後方に少し反っていて Bは前方向に向いています。 B
目 Aは毛細血管が少し多く書かれ、白目が*水平なアングルからでも オレンジぽく見えます。 黒枠の中に茶色、中心が黒で瞳の輪郭自体がBより小さい。 Bは黒目の輪郭の外にに茶色があるので、遠くからだと 赤目に見える事が多いです。 *アオリだと眼球中の上が暗いので、Bでも眼球の素材の色から オレンジぽく見えます。 またABとも右目の下の土手が高く作られていて、左目の土手は 殆ど無いので左右で目や表情の見え方に違いがあります。 Bは急いで制作したようですが、迫力があり怖い顔つきに 仕上がっています。
色 2体とも首の接合部から色が違いますが Aの角折りカットのアップは、Bの代役なので 色を変えてるのは解るのですが、何故か?青を 抑えるのではなく、足していて・・・かなり青い頭部になっています。 角 大角はAが少し細く、Bは太くて左が少し下に着いています。 *下に向いてるのではなく着けた位置の高さが下。 角の素材もFRPしか造られていないので、突進するアクションは 小さい覗き穴からしか見えない、きくちさんは本当に危険です。 何度見ても「危ない!」と叫んでしまいそうなくらいで ベ●スターなどより、リアル戦としては強敵と向かい会う 本気モードの帰ってきたウルトラマンが見れます。
その意味では、キングザウルス三世との闘いは ある意味NO.1の格闘戦だと思います。 きくちさんも、対キングザウルス三世の時の気合は覚えていて 作中だけでなく、実際にも角に刺さって怪我したそうです。
操演
頭部は2本のピアノ線で、二重から上下・左右に動かすように 着いています。*二重・照明さんなどが上がるスタジオ上の足場。 尻尾は釣竿式の1本で、尻尾の途中に装着されています。 上手くSアクターの動く方向と連動しないと、その装着部分から 尻尾が折れて見えるので難しい操演です。
足
キングザウルス三世の足は、通常4本の爪が多いところ5本です。 外側に広がって着けられていて、指も長く(足裏を広く)造られて 居る事からも、他の4足怪獣より気合を入れて造られた 1体で、突進力を考慮してるのが解ります。
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