ウルトラセブン
34話・蒸発都市
画1 フルハシとアンヌが、タケナカ参謀の所へ向かう ポインターの走行カットです。 直接、国立競技場は映らないのですが、その西側の道りです。 現・千駄ヶ谷インデスビル、写2右奥の高井ビルから 1つ奥に在ったビルが画1右上の赤い車の右上に確認出来ます。
写1 現在の同じ道を、画1に近い場所から撮影。*ポインターはイラスト。 北に向かう、この走行カットは 専属ドライバーと、ひし美さんが乗車したようです。
写2 写1を引くと、今は右奥に大きな千駄ヶ谷インデスビルが建っています。
写3 千駄ヶ谷インデスビル(右)と、当時の画面(画1↑)でも確認出来る ビル(中央)が、共存していた2002年くらいの写真です。
撮影ポイントの謎?
画1 ロケ地としては、外苑西通りと言うのは解っていたのですが イラスト(画1)のカットは、明治公園橋(図1下)から見ると 右に黄色と朱のツートンカラーのタクシーが見える角から、外灯3つ分で カメラ前にある柵になっている事などから、距離が無いように見えます。 さらに、ウルトラマン19話でも(画2)同橋を、キャップ達が渡るカットで 南側が映りますけども、すぐ側に外灯は在りません。 マン>セブンの間に、出来た可能性も在りますが、外灯は錆びていたり 汚れも在るので、可能性としては東京五輪前に立ったと思われます。 橋(図1下・体育館横)から、いろいろレンズやズームを変えてみても 同じ画にならず・・・長く疑問でした。 やっと数名の関係者の方の協力も在って、撮影ポイントが 判明したので以下に説明します。
画2 結論から言えば、ウルトラマン19話の画にある階段から上がった所の 橋との間の、アール部分図1赤線の下部の柵越しに撮影していました。▲
つまりロケ地としては、距離の問題ではなく、角度の問題で やや横から撮影していた事で、合いませんでした。
図1画1
その柵はカーブを描いているので、カメラ前の柵は向かって右柵が奥で 左の柵ほどカメラ寄りの手前に在る関係の上、配列も直線的では無いのに 柵=直線と言う先入観で見てしまう事で、多重な錯覚を起こしていました。 左にカメラを振ると、板とも思える?手前の影も、柵の太い部分を斜めに 撮影していたので、さらに太く見えた結果で、案内板は43年には まだ在りませんでした。
図2(図1のUP)
外灯の謎も、図2の望遠とズームで寄っているので、遠近法的には 柵の大きさが頭に無いと掴み難いのですが、カメラは左にフリながら~ 下ろしているので、右側(右上)に逃げて行ってる事になり 何本間に在っても映りません。 あまり技術的に書きませんけども、広角の短いレンズに対して 望遠は角度が狭い事が1つ在り、撮影位置の高さも、外灯の高さかと比べて ズームで寄って切れてるのが、タクシー●の角から3本だっただけでした。 ズームを引けば、実際の距離からしたら4本目~~も映ったでしょう。
カメラと外灯の高さの関係も、ある意味絶妙な関係だったので 出来たカットでした。
*現在・画2階段は無くなり、厳密な撮影ポイントも在りません。 その周囲や橋自体も柵や幅など新しくなっています。
東京都渋谷区千駄ヶ谷1丁目
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車載カット① アンヌ隊員が助手席に乗るカットは、右奥に図3黄色いビルが 見えるので、図3緑の線の、ごく短い距離を黄色いビルの 手前くらいまで、南(青山・246)方向に走っています。
図3写3
車載カット②
画3 次にカメラが助手席(アンヌの目線)側からフルハシ隊員を撮るカットは 方向は南だそうなので、霞ヶ丘団地の交差点図3■か神宮前3図3■ だと思います。 結果的には…どちらか解りませんでした(^^; が、調べて大きく違った点は、石垣の高さと、道の幅が違いましたので 現状調査した部分を両方書いてみます。
霞ヶ丘団地の交差点 図3■
図4 霞ヶ丘団地交差点の東角の10号棟は、まだ在りませんでした。 団地はS35~45年に建設され7~10号は、元の建物の移設で 後に出来た為9・10号は一番最後年に出来たそうです。図4
写4 霞ヶ丘団地脇の石垣の高さは、画3で映る駐車禁止の標識下と 現在の標識の高さとも、略同じです。写4・10号角から東方向。 歩道は10号がリニューアルした時に、石垣も新しいデザインで 道側に増築写5したので無くなったそうです。 外苑西よりが幅があり、少し入ると細くなっていて 石垣がズレたようになっていたそうです。 石垣の段数も、画面と同じ数ですから縦幅も略同じようです。
写5 10号の横壁・縦に在る金属のラインから左側(手前)が増築され その分、石垣も変化しています。
画4 現在の道幅を見ると(写真4)車3台分くらいの幅は在りますので 当時の手前の歩道を入れたら約7m前後の幅だったと思われます。 作品画面的には画4白いビートルの右にパブリカのような小型車輌も 見えるので、画面からの目測ですが、約4台分プラス歩道だと 7mくらいになりますので、近い幅だと思います。 *ビートル車幅1.54~1.58、パブリカ 1.41m
写6 横道が映る前の階段も、10号側が出来る前は斜めの場所に 4・8号間から延びてた道から在ったそうで、航空写真S38年にも 斜めに道らしくモノが見えます。 写6は現在の直角に位置する階段。
神宮前3 図3■
幅は、現在の道を歩測で歩道まで入れて約12mでした。 1.5m弱幅の車2台が左右に在ると、間は結構ある幅です。 北は石垣が残るので変わってないですが、南は広がった可能性も あるかと聞いてみても、広げていないと思うとの声が多く 地図で見ても大きな幅の変化は無さそうです。
図3 写7 石垣は意図的に?細い幅ですが残された部分が在ります。写7 それと駐禁標識とPメーターの青い標識を比べると、略同じなので こっちの石垣は歩行者用信号下写7赤線くらいの高さが在りました。 霞ヶ丘団地より高かったと言う方が複数いましたから 団地よりは、全体的に高い石垣だったようです。 Pメーター標識は少し奥に在りますが、歩道が高くなっているので プラマイ0かなと思います。奥行き分引いても標識の円の幅 1.5~2つ分は団地より高いので、高かったのは確かなようです。 ウルトラ仲間と検証中、画4の右上に見える建物と似たのが在ると 指摘してもらいました。確かに、かなり似た建物が図3●に在ります。 逆に、霞ヶ丘団側には(現状は)在りません。 在ったとしたら、外苑ハウス図4右下の側面かなとは思いますが? もう1つ画4の左に少し見える高い建物は、逆に団地の5か2号棟と 位置は合いますけども、神宮前3には該当する建物は無さそうです。 見え方も、向かって左の角が見えて、右側は角の工事壁で切れて 見えない事になり…道幅的には不思議です。
撮影的には図3・緑ラインで、1つ前のカットが終わっていますから アンヌ隊員は、後続のロケ車などに移り、再発しての 撮影だと思います。霞丘公園横で、カメラマンが助手席に行けば 千寿院の交差点跨ぎでも可能で、NGを出しても 霞ヶ丘団地交差点(図3■)跨ぎでも距離としては足りました。 *車速も検証的に45~55キロ間だと思います。 さらに千寿院交差点過ぎでも霞ヶ丘団地交差点に到達可能でした。 NGの階数を重ねても・・・神宮前3まで行くのは少し考え難く 停車時にテストもしますので、NGなしなら・・・あまり先まで行く 理由も、このカットには無いと思われます。 現状のデータからの結論としては、霞ヶ丘団地側が%で言えば 高いと思います。 ただ、神宮前3の方も可能性は在ると思いますし 建物側面は似ていると思いますので、継続調査したいと思います。
東京都渋谷区千駄ヶ谷1丁目~神宮前2
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