来れなかったM78星雲人(ダイヤ)

       ★光跡

スーツやデザインを、立体的に楽しんでしているだけのホビーで、公式のモノではなく販売などもしていません。

来れなかったM78星雲人
帰ってきたウルトラマンのスーツを研究していると、平面から立体へと制作していく間の誤解や、時間的な問題などで
デザイン上考えられた部分に、消えて行った
「彼」が、居るので、その来れなかったM78星雲人を立体検証してみました。
長~い名前になるので、ある部分の形から
ジャックに対して、彼の名前(上の写真)を「ダイヤ」と書きます。
*地球に来れてないない(滞在)ので、地球で呼ばれる名前(ウルトラマン)は着きません(^^;

膝下の模様から制作前に~☆



膝下赤い模様の下が丸い曲線なのは?

左足は、爪先まで無く・・・


ブーツと、グローブに

ヒレがあるのは・・・?

膝下の模様
帰マンの膝下の模様は、最初(1号)の下に丸みがある曲線なのは
何故でしょう?
答えはデザイン画(左)の右足を、平面から立体化する時に
誤解が生じたしたのが原因と思われます。
1.2期のデザインは、1枚(1つの角度)しか書かれない事が多く
3面図を制作前に書きますが、デザイン者と違う人が書く事が多い。
帰マンデザイン画は、池谷さんと書かれた出版物が(過去には)在るので
そのまま、信じてるファンも居ますけれども
高橋昭彦さんが書いています。 *左・模写イラスト。


4番目のヒーロー?
番組の当初の企画は、初代マンが帰って来る設定だったのもあって
このデザインは、あまり良く言われないのですが
初代マン・ゾフィ・セブンのデザインや、スーツとしての機能を
盛り込んだデザインで、Qちゃんは良く出来てた面白いデザインだと
思っています。

初代マンからの部分は、言うまでもありませんけども
NGスーツから見て、初代マンに2重ラインを入れてから~
別人としてのデザインを、やり直しているのは明かです。
その2重線ラインのモチーフは、勿論初代マン光の国からの迎人
別人化するゾフィからの案です。
スーツとしては、撮影時間の短縮やSアクターへの負担から
セブンブーツ&グローブを、帰マンNGスーツ時に、すでに採用を決め
別人化後も、受け継がれていますので、それら3人のヒーローの要素を
理解して、盛り込んで書く事が要求されていたと言えます。

初代マンのデザインは、カラータイマーが無く書かれて(造られ)
今度は、カラータイマーある事が基本な為に、胸の部分の模様は
継承しつつも、タイマー中心の違う形に書かれています。
そのタイマーの色も、ブルーバックを考慮したのか?
別人化の1つかもですが、ではなくで塗られています。
朱色で塗られるてる程なのでが無かったとか、間違いでは無くて
セブンのビームランプを、意識した色だと思います。

膝下赤い模様の下が、丸い曲線なのは、右足の角度の誤解ですが
この足の部分は、セブンのデザイン画のポーズなので、左足は爪先まで
書かれていなく、省略してしまっているのも誤解の要因の1つとだと思います。
顔を見ると目やトサカなど、ウルトラマンのソフビを参考にしているようで
口や耳は初代マンのデザインを、再検討した跡が見られます。


なぜ、模様が直線的になった後は
ロングブーツなのか?


模様を作り出すロングブーツ。

外側にチャックがあるグローブの謎?

ブーツの謎
ウルトラ警備隊のブーツと、セブンのブーツはベースが同じなのは
マニアには有名ですが、形的にはセブンのブーツを加工してU警備隊
前の中央が高い、斜めの履口にラインの入ったモノを特注しています。

このダイヤの時のブーツのデザインも、真っ直ぐの履口を加工して
アールの着いた、銀のロングブーツを履く事で、ボディスーツの赤
そのまま、膝下の赤い模様にするように考え描かれているのが解ります。

つまり、彼をダイヤと書いてるように、一番の違いは
膝(下)の模様が、逆V字ではなくダイヤ形で、ミラーマンウルトラマンA
前に考案されていた形でした。
逆に言えば、ミラーマンウルトラマンAが、ダイヤの部分を
引き継いだのですが、もし準備期間が在って、ダイヤが帰マンに在ったら
ミラーマンや、エースのデザインは変わっていたのかもしれません?


さらに、帰マンロングブーツも後ろのセンターにチャックがある事からも
ブーツ後ろの赤いヒレは、背ビレと同じチャック隠しを兼ねて
デザインされているのが解ります。
*初代マンでも、Bタイプにカカト部分にヒレが少し造型されていました。

帰マンが最初だけ短いブーツで、その後~ずっとロングブーツだったのは
数的に発注してしまって、模様の変更はマーチャン的
もう出来なかった結果だと思います。
もう少し時間があれば、修正された部分だった可能性は
ショートの方が、逆V字模様に有利なのにロングで、そのまま
変更されて無い事からも高いです。
その後、前のセンターが低いダイヤ型の履口のブーツは
ウルトラマンATACのブーツとして採用されます。

グローブも初代マンとは違い、セブンと同じチャック式なので
チャック隠しのヒレとして、デザインしています。
古代の鎧から在るデザインですが、この時期のモチーフとしたら
スペクトルマンだったのかもしれません?
残念ながら、グローブもブーツも、チャックの部分に赤い線が入るだけで
立体的なチャック隠しとしては、造られる事はありませんでしたが
放映当時の学年誌などのイラストでは、ハッキリと赤いヒレが描かれて
いますので、かなりギリギリまで努力した結果が「線」だったようです。

セブンのグローブと違って、外側にチャックがあるタイプが用意されてますが
おそらく、市販品(銀色は特注?)の形(長さ)で、ダイヤ的なデザインとしては
肘の近くまであるロングのグローブを、その口の形(輪切り状)
そのまま腕の模様デザインにしてる部分は、初代マンの腕の模様と
まったく違うので、スーツとしてのメンテナンスなどからも描かれたものだと
言えると思います。 *セブンのグローブのチャックは内側。

グローブ&ブーツ制作1日目


ベースは、帰マンソフビ(ブレスレット後)


爪先も、トンガリに。


ブーツの形。


短い手袋とブレスレットも削る。


手袋とツーツの段差と、ヒレ部分のパテ盛り。

ブーツの成型

いよいよ、制作です。ベースは来れたM78星雲人、帰ってきたウルトラマン
ジャックのソフビです。
後々少し・・・このベースは、後悔するのですが・・・(^^;
ブレスレットをしていて、ブーツがやや短く
手袋とブーツに赤いラインが、書いてあると言う
トータル的な帰マンです。
やや膝下の赤い逆V字模様の縦幅がある後半のスーツです。

まず、ソフビのブーツの段差、シワの凸部分、模様の2重線の凹ラインを
全部削り取ります。

短い(ミドル?)ブーツ部分を削ります。


削った部分に、パテをラフに塗って~その上から
マジックで、ダイヤのロングブーツの下書きラインを入れます。


ロングのダイヤブーツを下書きを前後にします。

爪先もデザイン画は、微妙ですが~盛り上がっているので
初代マンのように、少しトガッテ反らす事にしました。
ポリパテを、これくらい?と、言う量を貼り付けて、ラフに形造ってから
ヘラで成型します。>もちろん左右♪ 

ブーツの履口側も、ポリパテを盛って、ブーツ全体をラフにパテ着けします。

グローブの成型
ブレスレットや、グローブの段差、2重ラインの凹部分の溝などを
削ってしまいます。
ブレスレットは、ちょと惜しいのですが・・・(^^; 

ロングのヒレありのグローブを、パテでラフに盛って造ります。
ヒレは、背ビレと同じくマジックテープでチャックを隠す2枚構造と、勝手に
設定して、やや厚みを根元(腕側)に持たせます。

手袋のヒレを、カッコよく成型。

後々削れる分の厚みを、少し考慮して
ヒレの部分を、カッコよく形造り、高さや長さを調整します。
*写真は、やや左右の行程が前後しています(^^; 

制作開始から~約30分>パテ硬化の為終了

お面と耳制作2日目


後頭部の大ヒレもカット。


C型耳をカット>上高な耳へ


レッドマン時期の耳の形は?

 


 センターフィンを

2.5ミリ延長・段差も無しに~


手袋、ブーツ、耳をパテ盛りした全身状態。

後頭部のヒレ
帰マンのスーツでは、番組制作進行中に後頭部のヒレが大きくなり
キャラの特長になって行きますが、それはダイヤ的には
無しなのでカットします。
さらに、FRPマスクの前と後頭部がハッキリ分離されてしまって
いるのも、初代マンCの急いだ部分からの、デザイン的には
マイナス要素なので、なんとかしたいと思います。
その1つに、センターフイン(トサカ)上部を、後方に2.5ミリ程延長
する為に、赤い部分のヒレを残しました。

宇宙人の耳
タイプCマスクの耳は、大きい(長い)ので
前方向と下の部分(写真青線)を、カットしてしまします。
FRPの後頭部との段差も、埋めてしまいます。
耳も同時に、耳より大きめにパテを成型用に盛り着けしちゃいます。

初代マンの耳A~C

初代マンの耳は、A、B、Cと変化して行きながら、模索していますが
ベムラー(科特隊ベムラー時期)では、Mrスポックの耳のようにトガッタ耳で
レッドマン時期でも、耳の上が高くて、トガッタ耳を受け継いでいます。 
セブンの耳の上が高いのや、ゼアスなどもそのDNAです。
A~Cタイプでも、耳は後方の上部に引き上げ~吊り上がったような形状は
残っていますが、鼻や口よりも決着の着かないパーツでした。
その為からか?デザイン画の目は、ウルトラマンのソフビを参考にしてても
耳のデザインは、目など当時のソフビ(マルサン・ブルマァク)には無い
まるで、レッドマン時期の耳のような、明らかに上が高い耳が
書かれていますので、どこまで、らしく立体化出来るか解りませんが
ややオーバーに、成型してみたいと想います。


センターフィンの延長部分も、パテでラフに成型して
元のFRPとの境(写真緑線)を、初代マンタイプAの耳の上部のような
曲線と斜めのラインを、ちょと試してみました、が・・・
なるほど、佐々木さんが一番難しいと言っていた意味を実感しました(^^;
ちょと変更して、フインと赤い背ビレ初めの解釈と、後頭部の赤い模様
仮塗り(↓写真)してみて~帰マンも首が銀なので、後頭部の赤模様は
一定せずに現在でも多種あるので、ダイヤは、初代マンタイプAのように
マスクと後頭部の素材が違う訳では無いので
そんなに曲線ではなく・・・そのまま後方に続くアールにしてみました。
後頭部の全部が銀だと、ウルトラマンタロウの頃にゲスト出演した
ウルトラマンタイプのスーツに見られた、トンガリ頭の後頭部で
ペタ~とした感じになりそうでしたが・・・
そうなった理由も、少し解りました(^^;

後頭部のヒレと赤いラインを、仮塗装してみる。

さらに、胸部分の模様の凹溝や、足、背中の同・2重ラインの溝を
パテ埋めして~硬化待ちもあるので、この日は終了です。
ちょと思ったのは、帰マンベースではなく初代マンの
上半身の方が・・・溝少なくて楽だったかなと・・・?(^^;
2日目も、約1時間弱で終了。

表面仕上げ制作3日目


400~1000番のヤスリで~


塗装仕上げ。


首から肩へのラインは?

仕上げのヤスリ
すっかりパテも乾いてますので、鉄ヤスリと400番くらいの
荒い番手で、全体をゴシゴシ~します♪
600>800番>と、ヤスリをかけて~~~少し修正部分に
パテを薄塗りし直し、硬化後に800>1000番で仕上げます。
車の塗装なら1200番くらいまでやるのですが・・・
ソフビ(この場合の)の質感からも、これ以上ツルツルだと
多分、塗装が綺麗~~♪に、なってしまうので1000番で辞めます。

赤と銀
銀を、簡単なマスクをして、全体的に塗ってしまい(撮影のスーツとは逆)
赤の面積の多い所を、マスキングとガイドにして塗装します。
そして、2重ラインはクネクネ曲る自在定規(ヒネリもOK)を使って
ブーツや、グローブ、胸などに入れて行きます。

自在定規で2重線を入れます。


左足ブーツ(上)は、ちょとチャックを開けてみました♪(何してんねん)

デザイン画には背面が無いので、首は前から見て銀の為
首の内側にある細い
2重ラインの最後を、何処に持って行くのか?の謎から
帰マンの後頭部の
赤い模様は変化し続けますけども
初代マンの基本、真後ろから見て、逆V字になる模様を重視して
それに沿わせて、上に上げた
で模様に合流(は、帰マンはやってない)
させてみました。
さらに、胸部分左右にある銀の部分も、デザイン画では後側に消えて
行っているので、トガッタ形で
肩より後方まで延長して
内側の2重のラインも、その部分のギリまで、トガッタ線で入れています。

後頭部の耳の上部分処理も、左の写真で解ると思います。

3日目も、約1時間で終了>ちょと眺めて完成にするかを?考える。

塗装~完成制作4日目


膝がダイヤなM78星雲人完成~♪


ヒレやブーツのサイド。

ダイヤ・完成へ
けっきょく1日寝かして、コーヒーを3杯飲み考え~~OKに
してしまいます♪ トップコートをシューと、2回塗って>完成~です♪

で、左が完成の全身写真です。
4日目、トップコートのクリア吹きのみ。
胸の模様は、デザイン画のように銀部分を胃袋?のような形状にして
カラータイマー下の赤いV字部分も、丸みの多い大きな形に変更しました。
これも、やってみてスーツの胸の段差に赤い模様を合わせたのと
カラータイマー在りで、デザインしたアイディアで、初代のような
胸の段差を、試行錯誤しながら段差と赤模様無関係なのとは違う
スーツ的な合理性を、再認識出来ました。

背面は帰マンNGスーツ01時の背ビレサイドが赤いタイプにしてみました。
その為に、パンツ部分上の2重ラインまで埋める事になって
けっきょく、全身を変更する作業になりましたが・・・(^^;
NG01の背ビレの左右を赤くしたのも、Sアクターが脱着時に
銀がハゲ難い配慮や、メンテなどからだと思います。
Qちゃんの場合は、変更した方が面白いからですけども♪(^^;

は、前から見て耳自体の上が、ハッキリ高くなるくらい
宇宙人ぽくしたつもりでしたが・・・塗装してみると、其れほど大胆でもなく
けっこう、しっくりと・・・マッチしてしまいました(^^;

写真だと、解り難いかもですが?カラータイマーも、デザイン画と同じく
セブンから受け継いだ、エメラルドグリーンに塗装してあります。
けっこう、銀と赤の真中にあると綺麗です♪
目は電池が弱った時の、内側が暗くなるのを意識して左右のセンター寄りに
少し黄色を入れて、グラデーションをかけています。

サイド

ダイヤを、横から見ると帰マンの特徴である短パン(に見える)の
赤い模様部分も、膝部分の赤いダイヤ模様とロングブーツから
逆算されて、初代マンより短くなっているのが解ります。

グローブの赤いヒレも、今となってはウルトラ戦士ぽく無いのかもですが
ヒレが在ると、セブンの「手袋です」と言う感じは、薄れた印象で
初代マンと別人である要素としても、画面で見てみたかった気がします。

爪先も、初代マンのBほどは反らせないで、このロングブーツの形状を
邪魔しない程度にしました。

フルショットでサイドから見ると、特に後頭部の背ビレが大きいのは
シャープではなく、デザイン的には・・・ありえない大きさなのですが(^^;
TVサイズで、フルショットが少ないと帰マンの特徴としては
ありになってしまうのは・・・不思議です?

記念撮影

       
写真左・制作前の丸首ジャックと、Vネックダイヤを画像で並べてみました。
並べて見ると、ブーツの形状から発生するダイヤの模様と、短パンのマッチ度は、ダイヤの方が上だと感じます。
胸の銀部分の形状も、スーツの段差の胸筋から強く見せるには、ダイヤの方の形の方が強そうで
ジャックの方は、丸首なのもあって優しい感じです。
グローブも、ジャックは(スーツの何号か?で差はありますが)腕全体の
赤い面積が多く見えてしまいます。

写真右・可動の帰マンとの2ショットです。造型的には可動人形の方が筋肉質になっていますが
やっぱり、ダイヤはストロングなイメージを受ける模様です。


プロの完成作品に、タラレバは無いのでしょうけども、もう少し番組の準備期間があったら
足の模様だけでも、きっと
ダイヤのパターンになった可能性は高いと想いますので
光跡と言うよりは、になってしまった部分のに少し光を当ててみた工作でした~☆

           

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