カラータイマー *写真はカードより   

         ★光跡

画1

■各パーツの名

カラータイマーは、初代ウルトラマンから~ウルトラマンレオまでは
基本的にカラータイマー自体は同じですが、ここでは
初代ウルトラマンに順じて説明します。

*レオはスーツ地ではなく、プロテクター上からの装着違いが在り
タロウはプロテクターの凸モールドが近い為ネジなどが異なります。

カラータイマーのパーツ構成は、各パーツの名前が無いので?
仮に画1の左から、ドーム、カラーフィルター()、反射板(電球)
ベース板という名前で記載します。 

画2画3

銀色部分(フレーム)は、銀の塗装です。

■タイマードーム

ドームはアクリル製で、画3のようにヒートプレスで成形しています。
アクリルと書くと、ヒートプレスなら塩ビじゃないと思う方も
居ると思いますが?

アクリルには、押出板キャスト板2種があります。

押出板熱曲げ加工がしやすく、キャスト板硬度が高い為反りが出にくい
特徴がりますので、タイマードームは当然押出板です。

実質素材的には塩ビとの比重差も少しで、プラスチック素材の変更状態に
呼称を着けてるだけなんですが、何より、倉方さんがアクリルと発言してるので
カラータイマーのドームは、アクリルのヒートプレス押し出し成型です。 

画4 写1

フィルム上2色がA.Bタイプ、下2色がCタイプのカラーフィルム    

■カラーフィルター
コレはセロファンと書かれたり、展示ではセロファンが置いて在りますが
セロファンに電球では、実使用は3分以上なので、電球のウルトラマンを直で
見た方は解ると思いますが、当時のフィルムと照明の関係からも
カラータイマーや目の電球はスゴイ光量ですので

セロファンでは溶けたり、こげてしまいますので、照明用の
カラ―フィルターを使用しています。
青は頂いたこともあるので、B5番のフィルターでした。

また初代ウルトラマンは、Cタイプでタイマードームのクリア部分を
*大きくしていて、フィルターを少し明るくしています。
その為にフィルムに切り込みを入れているので、重なる部分が少し
濃く見えます。 *ドーム銀の塗装部分が少ない。

写1の場合7時の方向がフィルムの切れ込みで重なっています。

 画5画6

写2画7

■反射板・電球

反射板は、懐中電燈(画5)のモノを加工したそうです。
電球は豆電球よりも大きい、6V(6W)の電球を使用してますが
スペースの都合からソケットは無く、ソケットの接合(ネジ部)を
電球から外して、直接コードを接合しています。画6

この電球自体は、ウルトラマンの目も同じ物を使用しています。

また初代ウルトラマンは、スぺシュウム光線他、略毎回35mmを使う
合成撮影を行う為に、このカラータイマーの球切れや、と青を間違う事
予算的に、35mmフィルムでは大きいので、間違いなく交換できているかの
確認の為、電球からのコードの色をタイマーのカラーで替えていました。画7

当時のスタジオ(ステージ)は、空調も無くスタジオ自体の照明は無いので
暗闇で懐中電燈で確認するのですが、昔の中電燈の光はオレンジでレンズの
焦点が白く飛ぶような光だったので、も濃いカラーフィルムは
外からは見間違えてしまう為に、内側のコードの色を替えて対策したそうです。

*セブンは色替えが無いだけでも、かなり現場の時間は省略出来たそうです。

電球は上から吊るす方向が決まりなので、コード穴と電球の方向からの
タイマー内部上方向に影が出来ます。写2・写1

画8画9

画1のベース板の裏(斜め) 右画9がアルミ版

■ベース板
ベース板真鍮製で、時計の12時、6時に大き目の爪、左右の3時、9時に
小爪が在り、4カ所でドームを留めていて、6時の位置の爪にネジが在ります。
このネジは、まだマイナスネジです。

写2などは、センターから電球頭を前にしてるように思えるかもですが
裏側画8のようにコードの出てる方が、タイマーの上になっていて
電球は上から吊るしてる方向で入っているので、前側は電球の横面になります。
この電球の方向も~レオまで変わりません。

ウエットスーツへの取り付けは、このベース板の裏に接着剤を塗り
麻の糸で縫い付けられました。ウエットスーツの状態(疲れ)から
針金も使われる事もあったそうです。

また、真鍮の板で加工(主にカット)しやすかったのに対して真鍮は
汗でびてしまうので、後々の兄弟はアルミが安く入手しやすくなったので
アルミの板の4方に爪を溶接した、ベース板画9(裏)に変更されます。

ただ見た目にはベース板は見えないので、2期のカラータイマー
同じにしか見えません。

画10 

画11 Bタイプからスイッチ2つに。

■点滅回路とスイッチ

カラータイマーの点滅回路は、画10のようなモノで
サイズは、カラータイマーより少し大きいくらいです。
スーツ内部にビニールで防水(汗)されて仕込まれていました。


スイッチは、ご存じのようにAタイプ耳の後に、各A-1、A-2タイプは
1つ(画11右側)で、目2つ+カラータイマーの点灯・消灯スイッチでした。

Bタイプ2つのスーツと、Cタイプ1つの、計3つのスーツでは

BタイプからはFRPマスクになったので、耳の内側に仕込まれ
左右に2つ画11が左右のスイッチが付けられます。

片側画10右側はAタイプと同じ、目2つ+カラータイマーの点灯スイッチで
もう片方は、中間のある3切り替えのスイッチ画11左が使われます。

3つの切り替えは左からA.B.Cとすると、A赤点滅通常B点灯状態(青)
C赤点滅速いバージョン3種に回路に切り替えられるようになっていました。

画2画12

■カラータイマーの模様

模様は初代ウルトラマンの場合は、ドーム内側画2FRPを1滴ずつ

間を空けて付けて乾いたら、その間にも1敵ずつ付ける2段階作業で

模様パターンを作っていました。画12ピンク黄緑(解説上の色)
あまり近いと、丸が、ひょうたん型になってしまうそうです。

その後、このパターンは、透明のゴム系のボンドに替わっていきました。

色は基本的、略透明で電球を見えなくするのが目的でした。

 

 

 

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