★光跡

U警備隊・研究室

TDF
(Terrestrlal.Defense.Force)
地球防衛軍極東基地
ウルトラ警備隊
(地球防衛軍極東エリートチーム)
(本部・パリ)

 

TDF・地球防衛軍のマーク

 (以下・TDFマーク)

TDF・地球防衛軍のマーク(左図)として劇中にも使用された
ウルトラ警備隊の初期マークは、3つの矢が外へ向い飛び出す
陸・海・空(宇宙)へと展開するウルトラマンよりもスケールの大きな作品を
目指し、成田亨が、科特隊国際科学警察機構のマーク*を元にデザインしました。

*科特隊専用車ドアに見られる、地球の廻りをパリ本部以下20支部でネットしたイメージ。
*ウルトラQのセスナは三ツ矢航空

  *国際科学警察機構のマーク

1965年(英)のサンダーバード。
1968年の2001年宇宙の旅公開前に、TV映像の
作品で、すでに宇宙ステーションが登場し
ロケットのドッキングや、隊員の交代までも
丁寧に描き、宇宙での危機に対応するなど
宇宙空間を舞台にした話も作られた。

水上・水中が舞台の救助活動を展開し、水中ライト
ミサイル、マジックハンドなど、緻密な4号の活躍や、海底の砂煙など、リアルな描写がなされた。

大量の水の経理的一面を持つ
オープニングタイトルバック。

本来はウルトラホークが飛び出して来る予定が
Qの手に落ちたTDFの基地。デザイン的には
シャプレー星人の初稿と同じ升目の凹デザイン。

極東箱根基地建設までの道

「5・4・3・2・1・THUNDERBIRDS ARE GO
ウルトラセブンの中の、ウルトラ警備隊の基地やメカは、1966年に
日本でも放映されたサンダーバードの影響を、受けているのは多く語られ有名です。
ウルトラマンでもビートルの発進が、途中から傾斜カタパルトになったり
メカ描写やデザインにも、その影響はすでに在りますが
ウルトラマンに無い部分で、強く意識していた1つが秘密基地の要素でした。

TB35号のバックの宇宙や、4号海(水中)ジェットモグラの地底など
フィールドが明らかに、ウルトラマンの話と違う広さを持っていました。
其処でウルトラマンでも16話で、ロケットを持たない科特隊ビートル
宇宙に行けるエンジンを着け、なんとか宇宙に行く話を描き、24話で
海底の怪獣グビラを出してみますが…固定した魚のような動きだけで
格闘は地上戦に…なります。
29話でもジェットモグラに対抗したメカペルシダーで、し地底に潜る話にも挑みます。
38話でTB5号のような宇宙ステーションと接続するメカ白鳥を登場させ
フィールド的に試験的な話を制作していました。

ですが、どれもれも試験的要素が強く各フィールドで活躍するメカも、描写や存在も
商品化で売れる
サンダーバードほどの魅力に届いていなく、ゲストメカに近い
子供の印象にも薄い存在で、
終了時次作への課題になりました。
一方現実にも、米ソ宇宙開発競争が盛んになり、海底開発
60年代の大きな科学の飛躍する舞台(フィールド)として少年雑誌などにも
未来図として盛んに提示されるようになります。
*この初期段階を35話で月を舞台に、42話でも海底での戦闘、ダンの台詞にも
「海底開拓は宇宙開発より身近なテーマ」と当時の様子を入れています。

この宇宙海(水中)にも挑む任を背負って企画された・次作
ウルトラアイ>ウルトラセブンは、メインの基地を海底の秘密基地に置き
侵略者との戦いをメインに、T.D.Fマークのごとく宇宙・海底・海上の3つの
展開する予定で
準備期間中の前半をと格闘します…
水を表現する難しさは16mmのサイズや、当時の放送(ブラウン管も)では
撮影現場では肉眼で成功に思えても、試写では水らしさ潰れてしまったり
逆に水の反射など、ブラウン管での映り具合が文字通り流動的で難しい事から
水道料金が莫大な金額になってしまった為に
設定を大幅に変更、基地は地上に、メカも基本は空と陸に絞りこまれ…
事実上、基本のフィールドはウルトラマンと変わらない事になります。

その苦心の光跡は、オープニングのタイトルバックの波(水をぶつけてる)
ソラリゼーションや、制作1話湖のひみつのゴムボート、MAX号、
ハイドランジャー、ステーションホーク、V3、クール星人が
人間を捕えた無重力部屋の描写(宇宙空間のスロー描写)
TDFの三本の矢「陸・海・空(宇宙)」、U警備隊の
地球から飛び出す2本の赤い矢のマークなどに残ります。
*大量の水を消費した為に、どこかに画面に映さない事には
経費として処理できないほど撮影された。
*ソラリゼーション・ネガ反転効果(プラスRGBのカラーを着けたモノ)
*ハイドランジャーは14.15話の為ではなく、初めから船首の番号なしで
大型潜水艦として撮影されています。
さらに戦え!マイティジャック最終回の沢田湖が割れQの秘密基地として
ウルトラ警備隊基地のNGフィルムが使用されています。

宇宙はヘルメットと役者の顔の露出の関係や、ロケットエンジンなどの火薬の煙
当時のブラウン管で、宇宙の背景と黒の割合(この頃は黒髪が当然)などの
問題があり断念。ホーク2号TB3号のように活躍する事も少なくなってしまいます。
1話のウインダムなどの背景にある、日本には見えない不自然な岩山
本来は宇宙の惑星や海底のセットに両方使える予定でした。
特に海洋舞台は、英二さんの東宝での艦隊などの特撮からサンダーバード以上の
特撮が期待され諦めに時間がかかりましたが、後発のマイティジャック
英二さん自らが指揮する事と、モニター600(*特研キャメラ参照)に、任す事で
フィールドはウルトラマンと変らない地上中心に落ち着きます。

ドームからパラボラ(T宝映画で使用した物)の高感度レーダーに変更した
地球防衛軍極東基地は、宇宙ステーション(V3)も、一時切り離して放送開始
ウルトラホーク1号2号も、双子山のスライドから発進する事になります。
*1964年に富士山レーダードーム設置。
    

ウルトラアイの台本左上には「題名極秘」とあり
ウルトラマンに続いて
レッドマンは題としては
ダミーとして使用されています。

ウルトラセブンになっても、表紙デザインは
目の形のまま継続されました。

 

ウルトラ警備隊からウルトラセブンへ

ウルトラセブンは、よくウルトラマンあってとのとか、発展型と言う書き方もされますが
企画の流れはまったく別で、マン怪獣対宇宙超人原点としてウルトラQから
発展させた企画でしたが、ウルトラセブンは怪獣や巨大ヒーローモノでは無く
SFで宇宙要素の濃いウルトラ警備隊から出発し、5つの段階で練り上げています。

01・【ウルトラ警備隊ウルトラマン放送中の題名で企画書のみ。
 1・【ウルトラ警備隊】キャプテンウルトラ放映開始の頃の題*事実上セブンのベース。
 2・【ウルトラアイ地球とR星の混血児の少年がU警備隊の運転手をして変身する。
 3レッドマン宇宙遊星間侵略戦争と言う侵略をメインにしM78星雲から来た
           レッドマンとウルトラ警備隊の基本設定がほぼできている段階。
 4・【ウルトラセブン放映2ヶ月前の1967年8月に商標登録をして発表。

ウルトラマン時期の01ウルトラ警備隊は、キャプテンウルトラに近い宇宙SFモノ
活躍する主人公もウルトラ警備隊が宇宙強化服的な姿画Aで、後の円谷作品の
コセイドンのように、キャプテンウルトラと同じく正体を隠すような主役では無い。
1ウルトラ警備隊で、超兵器やメンバーなど警備隊のベースが出来ますが
2ウルトラアイで変身ヒーロー要素が、やっとメインに出てきます…が
まだウルトラ警備隊の要素が大きく、主役宇宙人レッドマンは題にもなっていない。

3で、ウルトラ警備隊の存在より前にウルトラマンと同じM78星雲からの観測員として
レッドマンが位置します。侵略をシリーズの軸に宇宙人と戦う格闘を
話の見場にする事で、ウルトラマン的な話の形に急速に近くなって行きます。

4で、宇宙的な要素はスポンサーのタケダの要望もあり進められ
キャプテンウルトラが1クール後から、怪獣路線に変更する影響で、レッドマンにも
怪獣をプラスする動きで*レッドキング、アントラー、ぺギラのカプセル怪獣を用意します。

宇宙では、背景や建物が無い事からレッドマンも巨大化の意味は薄かったのですが
宇宙を舞台にする事も減少するなか怪獣(星人)との格闘をメインする比率がUPし
レッドマンも巨大化もして戦うウルトラセブンへと変貌します。
*カプセル怪獣は、その後ゴモラなど候補を変えながらも、再利用や改造怪獣を
使用しないと言う、マン後の決まりやマーチャンとの関連などもあり
新怪獣
ミクラスとウインダム
出発します。

*ウルトラアイ・変身アイテムの名前と初期数話にダンの特殊能力として残り
台本の表紙デザインに目の形が存在します。

*アイスラッガー・セブンの武器名で残りますが本来ヒーローの事(光線)だったので
目の四番打者的な海外ではまず通じない名前ですが…響きはカッコイイ♪
*スラッガー・米で言う四番打者、ホームランバッターの事・U警備隊の4番打者。

画E

画H

画A

  画B

  画D

 画G

画E

画I

ウルトラ警備隊マークと7番目の戦士

ウルトラ警備隊は、その活躍のフィールドの設定と、主役や話作りの関係で変貌して来ました。
それと平行してウルトラ警備隊のマークも、赤い2つの矢画Eが地球から飛出す
作中のマークになるまでには、影響を受け変化して行きます。

*黄色バックの番号は上の5段階の企画時期。

1ウルトラ警備隊時期に、科特隊マークの発展的な3本矢のTDFマーク画H
出来ますが、ヒーローはまだまだ宇宙強化服的な
後のコセイドンのコセイダーのような存在でした。画A
2ウルトラアイで、NGウルトラマンのような足にもプロテクターのある
宇宙人レッドマンになります。…この後の3のレッドマンに移行する時に
3本矢のTDFマークは、フィールドから1つを断念(メイン舞台の1つとして)
形はほぼ同じ2本矢の青いマーク画E上になります。 

この頃書かれたレッドマンはダミーなので>成田さんの原画にもレッドマン
記載されつつ(^^;では無い青い模様に銀のヒーローが書かれています。画B

しかし、まだ3レッドマン時期前半はウルトラ警備隊のカラーが強く
隊員のヘルメットレッドマンの頭部が、ほとんど同じで
ホントに7番目の隊員として、デザインされています。画C

画C
しかし、仮名レッドマンを前に出し商標登録ウルトラセブンの登録を急ぎます…が
セブンもM78星雲から来たと設定となり、別タイトルに同軸のヒーローが産まれます。
その仮名レッドマンは意外な事に、仮名からマーチャンブルーバックの両面からの
問題で、タイトルの逆に本当に赤い模様へと変更が要求される事になり
3の時期後半、ウルトラマンと同じ銀に赤い模様のレッドマンが書かれます。画D
今はウルトラマンも数多く居ますし、継続したシリーズヒーローは沢山居ますが
この頃はまだ
月光仮面、マグマ大使、ウルトラマン
単独ヒーローでしかなく、
仮面ライダー2号、V3、グレートマジンガー
キカイダー
01
など継承するヒーローと言うのは、根本的に頭にはない時代でした。

画F

ややこしいのですが、この時期のヘルメットの額画C右にあるマーク画F
よく
科特隊のNGと紹介されますが、画C左は初マンじゃなく
セブン顔であるように
当然放送されてしまってる
ウルトラマン前に、セブン顔がココまで描かれては
無いので、
流星マークの前身の訳はなく、この時期のウルトラ警備隊のマークです。

逆に後のウルトラ警備隊マークの前身2本矢の方が、この時期は作中の
地球防衛軍TDFマークとされています。単純に見ても
画Fよりも2つ矢の方が
地球を防衛な感じです(^^;

ヒーローと同時にからにマークが変った事は、フィールドからが消え
マイティジャックの企画に委ねた事で、巨大(約3m)なハイドランジャーまで
制作して迫力ある浮上シーンの撮影に挑む予定も、作品内にもOPの
影絵にも浮かび上がる事はなく、V3は¥影絵に残されますが
第1話での基地やメカ隊員紹介はあってもV3は紹介されない
扱いになってしまいます。
*小型のプールで対応できる小サイズのハイドランジャーは後に使用。
*宇宙ステーションV3はOP制作時点で、モノが在るのとスポンサーの意向で
切られずに登場し、13話や35話などで若手のライターや監督に
ミニチュアが在るものを生かした話として、宇宙路線の跡の模型が
宇宙ステーションや、月での話で、登場しています。
*1話でソガ隊員紹介時の射撃場壁のマークは上下が逆に着いてしまっています(^^;

ウルトラアイからウルトラセブンへ
透視能力など目の能力をメインにした主役の話は、姿の見えない円盤や敵などの
パターン案が考えだされますが、映像表現で主役の目が変色する様が
円谷英二に気にいって貰えず、また白黒テレビの多い時代に解り難い描写だった為
円谷一/金城哲夫の原始人的な企画の題ウルトラセブンを譲り受ける事になります。


フィールド側も陸地メインの
ウルトラマンスタイルに当然なって
銀に
い模様のウルトラマン2世のM78星雲人がデザインされた頃画D
放送中の
キャプテンウルトラが、シルバースターなどの隊員ソフビよりも
番組が終了している
ウルトラマン怪獣の方が売れると言う異常事態に
2クール目からは、キャプテンも怪獣路線に変更した波が、レッドマンにもおよび
カプセル怪獣だけでなく、自身も巨大化して宇宙人の操る怪獣と戦う方向に
傾きます。

そして、ついにウルトラセブンも赤メインに白ライン(後に銀がOK)の模様に変更
マークもからへと変わってますが…まだウルトラアイの設定も
完成作品よりも残っていた為、いマーク形も目の形でアールが在る外ラインで
矢の三角のゾーンも(右・目、左・目を意識した)白とが入っています。画E

そしてウルトラ警備隊のマークも、地球部分の矢の中の白黒は無くし
矢のカーブを直線的にした完成マーク画Iと、7番目の戦士ウルトラセブンがほぼ完成します。
*ウルトラアイ・台本表紙のや、完成作品の初期数話のみモロボシダンが使う
変身前の
能力に跡が残るが、等身大セブンと共に回が進むと使われなくなります。

画J

画K

画L

宇宙ステーションV3とU・Gヘルメット

画Jは、作中に登場する宇宙ステーションV3の前案と言われる画です。
確かに「ステーション」と成田さんの文字で記載されていますが
海洋路線の海上ステーションとも解釈できそうな?
センターに灯台のようなモノが在り、3つの丸浮きのような球体に
赤いドアが付いていて、サイドに青いラインが在り、背景は青1色です。
*略作中のV3の画は背景が宇宙で上下が無いといえるデザイン。

海洋路線も、略残ってないのですが…跡が観える話の1つに
「ノンマルトの使者」が在りますが、少年の予告で
海底開発センターシーホース号が爆発しますけども…見た目には
船2つに塔が立ってる感じで、センターなのか?号(船)なのか?
隊員の居る海底のドラマ部分と合わせても構造はよく解らないメカです…
アイアンロックスや、24話の灯台ロケット、6話のサロメ星人の灯台や、少し強引な
宇宙船・水中翼船なども、海洋路線の残りの跡と思われます。

その海洋路線もありな頃のウルトラ警備隊の制服は
作中の薄い水色よりも濃い青系で、科特隊の制服の形がやや残り
ヘルメットも画K完全防水と言えるくらい、指先や足先まで
覆われていて、宇宙路線にも対応出来そうな外観です。

その後、ブーツは劇中のような形になり、手首から先が肌が露出し
ヘルメットも画Lの形に変わりますから
ヘルメットからは、宇宙路線が海洋路線より先に外れたのが解ります。

デザイン画的には、画Lのようにシールドが2重構造で
透明の2枚在り、は後頭部までスライドする画が残されています。
結果的には、御存知の通り1枚の透明シールドで
赤い部分は、ヘルメットに直接塗装された模様になり
赤シールドのフレーム部分は、ヘルメットに凸型のモールドとなって残っています。

2枚のシールドは、複数のフィールドで活躍するには解りやすい画に
なるアイテムですが、制作的には難しく1枚のシールドのみになります。

ですが…やはり宇宙空間でマック号から脱出するのには無理が在りました…(^^;

         

                         

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