ウルトラセブン
7話・宇宙囚人303 画1 少年の通報で、U警備隊がポインターで 駆けつける住宅は、大田区の住宅街で撮影されました。 1967年9月11日・13日に撮影されています。
図1
上の画1のポインターが停まる位置は 図1の水色■の辺りです。
図2
図2のように、この道はポインターの 走行方向的には、やや下って図1の赤矢印右に 引いて在るグレーのライン辺りで、急に登りに 変わる地形の道になっています。
画1の右に立つ警官の右奥に、ガレージの 扉が見えますが、この部分とアマギ隊員の 頭くらいまで在る壁も、新しく変わっています。 光の角度と白いので、反対からの写真↓で解説します。
ポインターが画1に入って来る前に、少し見える ポインターの後の部分は、下の方が石垣で、少し 丸石が積まれ、その上に柵(奥に植物)が在ります。 石垣の上の部分も、上に図1■建物が出来て 石垣が増されています。 写真だと微妙なニュアンスですが、上3段は 少し新しくて、表面の状態が異なっています。
画2
画2のカットは、画1のカットの切り返しを 立ち位置と場所を変えて撮って居ます。 作中的には画1の左後方の壁ですが、画2では フルハシ隊員に動きが在るなどから、照明の 位置を変える必要が在り、全員の立ち位置を 図1■の方に移動・変更しています。 ●この部分の撮影的な解説は↓の★にて。
背景的に言うと、画1の奥の石垣は低くい為に、反射が 弱い(=後が暗過ぎる背景になる)ので、前後しますが 探した順で書くと、画3パトカー後の壁(B壁)の横に 画1に在った低い石垣と同じ、高いバージョンの壁が 在ったのが解る跡が残っていました。↓●
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★立位置と背景の転換
①画1フルハシ隊員が警官の前に来るカットでは、 アマギ隊員に照明がメインで当たってます。
これはフルハシ隊員にはアクション(動き)があるからで この時に、当然ポインターの後ろ(横・左側奥)には 照明は在りません。この立ち位置をAとします。図1■
②画2 切り返しのフルハシ隊員が、警官に横から向かい合う カットでは、フルハシの奥のアンヌ隊員を観ると アンヌの右(上手)から、ライトが当たってます。 つまりAの立位置のままだと、ポインターの横・左側奥に 照明を配置しないとです。
他の動かない役者さんの立位置をそのままで、照明を ポインターの奥に入れとしたら、立位置がまったく違います。 特にアマギや警官の立ち位置は、画1と画2で違い過ぎます。 つまり画2は、バミッて(立ち位置マーク)カメラや照明が 動いてるのでは無く、カメラも、立位置も、照明も動かしてる と言う事です。この立ち位置をBとします。図1■
結論的には、テレビ的には、ただアングルを変えたように 見せていますけども、AとBの立位置と照明、カメラは全て ロケ地としては違う場所です。 Bの時にはポインターを 映さずに、スイッチングしてるように見える配置変更です A・B共に図1下から上方向を撮っています。 *撮影は1カメ(1台)です。
図3 なので図3の左のような、左右に石垣が在る印象になって いますが、実際には図3右のように図1の下側は低い傾斜地です。 図1のダンが降りる階段画5を観ても図3の左から右も かなりの傾斜です。
何故そうしたか?は半分想像ですが、1つは前に上にも書いた B時の背景の反射(明るさ)の問題で、もう1つ考えられるのは 経験上、こういう夜間シーンのライトは、特にこの時代の フィルムは見た目以上に大きな凄いライトを焚いてますので 図1下側の家は低い位置にあるので、背景を石崖(壁)にして 反対側の家(図3下方向)になるべく眩しく無いように 向けないようにしたのでは無いかと思います。
SPECIAL THANKS
情報協力 メトロンハート様
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画3 少年が抜け出しパトカーの警官に話すカットで 後ろの壁は、石垣とは違い表面がフラットです。 ただ、このカットはヘッドライトよりも下からの ローアングルなので、壁が高い感じに見える分も 在りますが、現実にも2m前後の高い壁です。
パトカー後方の壁は、上の写真石垣壁が残る西に 在りました。図1黒■がパトカーです。 壁のパターンは同じです。 上(北)は、当時からしばらくは空地だったそうで 1975年の航空写真で確認しても、確かに空地でした。
太陽光と壁の反射の関係で、なかなか筋堀を上手く 撮れる季節・時間で無かったので、B壁のアップも 掲載しておきます。パターンとしては同じ壁です。 壁が斜めなのは↓で説明します。
画4
キュラソ星人に操られて、ポインターが走るカットの 左手前の壁は、パトカーの背景の壁画3と同じです。 なので、ロケ地的には下がった位置から走っています。 コレは動画で、ポインターの動きで観てもらうしか 無いのですが、ポインターは奥で急に登り坂に転じた 動きをするのが解ります。図2
図2 また画4右奥には、家屋の明かりなども観えませんが この道の右奥は、今も木々が在り家屋が在りません。図1 また左に並ぶ外灯も、4灯程で終わっているのも 先で道が左90度に曲がって居るからだと思われます。
画3・4の壁は、特に画4では垂直なのが解ります。 パターンは同じ石垣でも、垂直から斜めに変わって 居るのは、航空写真で確認しても撮影後も土の空地が 図1■の左には存在しています。
図4
この壁は土留めと呼ばれ、上(図1上側)の 傾斜の土が下側の道に行かないように止めている モノです。 この上(図1■の左)に住宅を建設する 為には、法的に図4のどちらかにしないと建築する事が 出来ないのですが、図4右は全ての土を出して下に コンクリートを入れ、図4右●L字(逆L)にしないとで コレは主に傾斜に盛る時の工法で、この場所の傾斜から 道の部分を削った場所には向きません…と 言うか、不可能に近い方法です。
なので、残る工法として図4左のように壁を斜めに して、土留めの強度を増す事で、建築出来る方法を 取っているのは明らかです。 *図1■左には勿論建物が在ります。
画2などに見える古いタイプの土留めも、近辺に いくつか残っていて、やはり古くから在る住宅の下に 観る事が出来ますが、地形的に斜めの土留めです。
画5 ダンが、ポインターが走り出す動きに不審を 抱いて階段を降りるカットです。
この階段も図1●の位置で、ポインターの動きと 合う位置に階段が在ります。 ダンの動きからも、当時は図1右や上側が主出入口で 裏側(図1下)に、ガレージが(少し右)在る構造 が、リアルな使い方だったと思われます。 そうでないと、ダンが急に階段に居るのが??? おかしな事になってしまいます。(^^:
画6
また、唯一と言える外観は、図1の赤●の下方向 (庭)から図1左方向を撮っています。図1■青の建物が 今は建っているので確認出来ませんが、窓の数や 長さとしては↓の写真からすると、図1右方向の 長さは合う長さです。
図1黄■の木々の向こうに建物の唯一見える部分です。
*個人宅なので詳細な住所は控えます。
Because it is a private residence, please refrain from the detailed address.
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