幻覚宇宙人・メトロン星人

*左右は向ってでは無く星人自身側として記載。

           ★光跡

 デザイン・成田亨 造形・高山良策   Sアクター山本一

   図1

部分解説 頭部の下の部分、デザインモチーフのサメで言う
 えら孔の部分(胸の発光部上)を
蛇腹、図3フジツボと記載します。

ペガッサ星人・前
ペガッサ星人は、玩具やイラストでは紺や青だったりしますが
実際のスーツはです。
今の言い方だと…黒と黒に近いダークグレーと言う感じの2トーンで
頭部センターと脚が艶消しの黒で、他はダークグレーの半光沢です。
イラストでは解りやすいような差(明るいグレー)にしています。


頭部下の蛇腹間のラインも、では無くです。
また細部では、斜めから観たり、メンテナンスで消えてる場合も
在りますが、ブースカのヘソのようなフジツボ図3モチーフの
モールド内は、全てが入っています。
図3
足には外が10個、内側は膝上は擦れてとれてしまうので
下の方に6個在るのが基本です。
ただ撮影中、とれてしまうようで…その御蔭で?
アンヌ隊員の部屋の有名なスチール数種は、本番前に撮ったのが
解ります(^^;
デザイン画では、内側にも13個フジツボが付いています。

ハーフスー
ウルトラセブンは、ウルトラマンが視聴率右肩上がりの中
制作が追いつかない為に打ち切り後、半年で同枠を約束された
番組だったのもあり、準備予算が多く、制服、ポインター
作戦室、メカプロップの数が多いので、誤解されやすいのですが

1本分の予算は、ウルトラマンより低くセーブされている為に
建物を壊すシーンは圧倒的にUマンより少なく、合成も少なく
スぺシュウム光線のように、高速撮影による人形爆破の最後も
避け、溶けるとか
火薬のみなど低予算化を工夫して行っています。

怪獣・宇宙人も予算対策として、クール星人ヴィラ星人のような
Sアクターの要らない操演宇宙人の回
ペガッサ星人のような等身サイズの回
特撮セットを組む巨大化の回
を、ローテションしていく予定が当初は在り~
「ダークゾーン」は、セブンも宇宙人も*等身の回として
制作されています。

*キュラソ星人、チブル星人、ユートムなどと、クール星人や
アンノンなども
大別すれば等身枠かと思いますが
等身大の作品はドラマ部分(ロケ)に、セブンが入る予定が難しく
セブンは巨大化して、役者と別にする方向に固定されて行きます。

スーツとしても、等身怪獣(宇宙人)は、ピット星人キュラソ星人
後半のテペト星人、ノンマルト、フック星人ゴース星人のように
メトロンやゴドラのような、フルスーツでは無く
ブーツの色を替えたり、マスクや上着を替えるような工夫をした
ハーフスーツタイプが考案されています。
ペガッサ星人は、ゴドラ星人と同時に制作されていますが
やはり67年7月31日の夕方、ゴドラよりも先に完成。
ゴドラは同夜ハサミを残し渡され>後日ハサミを円谷プロで付・完成。

図4

ペガッサ星人は足は勿論ですが、腕も図4赤線から指先は
再使用を考えた造りで、別パーツになっていますので
スーツアクターの関節は図4の黄色いラインですが
ペガッサ星人的には、肘関節が2つあるような腕の形をします。
図4から指先のパーツは、その後の5本指宇宙人に
色替えで流用し、複数回の再利用には結果至っていません。


蛇腹と覗き穴

図8
覗き穴は図8のセンターに在るので、ペガッサ星人は

どちらかに首を傾けてる事が多く(右肩方向が多い)
呼吸穴は図8の位置に空いています。

図9
蛇腹の形状も、全部がV字の山型では無く
上2つは本で言うと背表紙が在るようなコの字図9です。
2段目は図9下に引っ張られているので
下側はコよが少し崩れています。

ネーミングと地球破壊爆弾
解説には「ペガサス」から来た名前。と
ありますが…馬に似て羽がありますから…て無いですよね(^^;?
けっこう説明不足なので、ネーミングモチーフを書いてみます。

図11(例)
1つには、日本の
家紋は●●家で在る事が解る目的で

図案モチーフに
植物などが多く使われますけども
西洋の家紋>
紋章図11(例)には、デザイン(形)に意味が在ります。
その
紋章の意味として、ペガサス「教養」を意味します。
ホントに、ペガッサ星人が頭が良かったか?は別にして(笑)
一応、設定的には
宇宙一頭の良い宇宙人となっています。

図12

もう1つ
教養の意味と同じくらい、当時の意味としては
アメリカ1965年~に打ち上げた人工衛星ペガサス1~3号図12
折り畳んだパネルを展開すると、
29mにもなる大きなモノだったので
アポロ計画*の支援衛星でしたが、複数を浮かべて繋いだら
宇宙に街が出来るのでは?と言う、現在の
国際宇宙ステーション
元になるような、現実的な
*SF案が雑誌などで展開された事が
重なったネーミングだと思います。
*この案の1つとしてウルトラセブンの宇宙ステーションV1~V3
ペガサス1~3号と言う現実の衛星から来ているSF案だと思います。
*
サターンI号ロケットで打ち上げられたペガサスは
3機が衛生上で、アポロ月面着陸計画を支援した。

 図13

ペガッサ星人が、衛星軌道上に置いといたのか?
メカや科学的では無く…念力?で空から呼び寄せ地球の中心に

向かわせた
爆弾図13ですが…人工衛星に見える人も多いと思います。
地球爆破の為のエネルギー量や、中心までの距離、到達手段が
計算出来たら…地球が自然の惑星なのは解るとも思いますが?(^^;

身長と罪と罰
ペガッサ星人の身長は基本2mですけども、昔の図鑑などは
玩具の箱絵とかイラストなどから誤解してか?
44mだけだったり、2~44mと記載されたモノが在ります。
ですが等身だからの
ハーフスーツ(仕上げ)なので
スーツ的にも
巨大化はしません。
また
、近年の観方ではゴドラ星人極東基地爆破・計画より
地球爆破の方が、罪としては重いはずで
未遂や計画していただけでも、倒される宇宙人が居るのに?
、言う観方からすると、甘いような、また逢いたい♪と言う
ラストに、おかしな感じを抱く方も居るようです。 

確かに・・・リアルに考えると爆弾撃ち込めずに逃げたのでは
無いので・・・その通りなんですが(^^;
狙われた街のラストのナレーションと同じく、60年代に見ると
水や空気、安全は無料と言われた時代なので
未来は、もっと明るいと思いましたけど…今からしたら
60年代の方が御互い信頼し合っていて、
ストーカーなんて言葉も無く
セキュリティに御金をかけ、街中に監視カメラが溢れてるなんて
想像
も出来なかったので、描こうとしたのは恥ずかしがりやで
ダンとアンヌは逃がそうとするようなタイプの宇宙人で
シリーズ全体での均等なジャッジは、出来てないと思いますが
当時の地球侵略・防衛のいろいろなパターンの1つとして
暖かく観てもらえたらと思います

  図2    

ペガッサ星人・後
後頭部の蛇腹のラインは、センター手前で下に向かっています。
チャックを着けた時に引っ張られた分も在り急なカーブです。
チャック隠しは後から造ったようで、後頭部の蛇腹センターから
モールドの凹部分を、
逆S字型図2太線開いた中に納まります。
前の太もも内側には、シャツの裾の先のような部分にも
フジツボ左右1つずつありますが、後ろには在りません。

ペガッサ星人・サイド

図5
ペガッサ星人の頭部は、前・後は下に行くほど
裾広がり
太くなっていますが、サイドからは逆に蛇腹部分は下に行くほど
細くなっています。
また蛇腹の銀のラインも前にしか無く、真横後ろには
ラインは在りません。

モチーフ

図6
ペガッサ星人は、既にデザインモチーフに書いたように
目、頭は、シュモクザメ*(英・ハンマーヘッド)図6

体の突起模様はフジツボです。図3
フジツボ(富士壺)富士山の形の殻をもつ固着動物。

胸?の電飾のなぞ

図7
ペガッサ星人の完成スーツで、目立つのは胸のオレンジ
電飾パーツですが、コレはデザイン画では他の体の白い
モールドにフジツボが在るパーツに書かれているのですが…
不思議な事に、頭部を中心に頭から画を見下ろしてくると
デザイン画では、この胸の部分に「クチ」に見えるような
錯覚?が起きます。(^^;
デザイン画なので、手足が長く書かれているなど
現実と違う部分などから…そう見えるのだと思いますが
手や肩から観れば…やっぱり完成スーツと同じ「胸」なのですが
ペガッサ星人は台詞が多いので、
メフィラス星人と同じ
話せる電飾
(四角で上下する)が、左右2つ組込まれているようで
ただ…やはり「胸」なので(^^; 移動点滅は辞め
上部分だけを左右固定して点灯させるに留めていて
パーツとしては中央ではなくて、かなり上部だけが光っています。

ただキャラの魅力としては大きなポイントになったと思いますが
デザイン画通りのペガッサ星人も見てみたかった気がします…

また形も図7は少し極端に書いてますけども
上のセンターだけでなく、クリアパーツの下の部分センターも
凹くぼんでいます。
*デザイン画はセンターで分割、間にフジツボ。

目のパーツ

図10
爆弾の穴を覗き込むカットで、頭部を上から撮った画を起こすと
頭部に、左右に2つの目のパーツが装着されているので無く
左右が繋がったパーツなのが解ります。
図10は、その部分を解りやすく赤にしています。
同パーツの目の間にもモールドが見え、顔のセンターの
つや消しとは違う塗装で、半光沢でダークグレー系ですが
別パーツ・素材だからか?違う色に結果なっています。
アンヌの部屋のスチールでも、ペガッサ星人の1ショットで
宇宙図の前で両手を上げてるで同部分が解ります。

目の瞳も外側は濃い茶色で、中心がです。 白目の部分も
平面では無く、他の怪獣の目玉(動かなくても球体解釈の球面)
同じく球面ですが、目玉だとしたら…目のフレーム部分が
球面の延長的に、ペガッサ星人の目は足りません(^^;

ダークガン

図14
何時の間にか名前が付いていた武器で、何処に持ってたのか?とか

極東基地のセキュリティの話は…置いておくとして(^^;
初期の設定には、目から怪光線を出すと言うのが在ったようで
当時の雑誌や印刷物の解説には、そのまま人間を溶かす怪光線
残っています。 ですが予算的に
ペガッサ星人は等身とハーフスーツ
の上に光線は光学合成が必要なので、
火薬の銃を出して来ます。

銃のボディは白のみですが、銃口やその手前の上下左右に在る
翼のような形状からも、*
ロケットミサイルのミニチュアから
急遽改造したような感じの銃です。
銃口も塗装とは違う火薬による焦げたような黒いすす
付着しています。

翼のようなパーツも、厳密には上下と左右で少し違い
左右のモノが上下のより少し小さく、銃口寄りに着いています。
4つとも、銃口側にボールペンの先のような
円錐形のパーツ
付いていて、同じパーツと思われるモノが、グリップと翼の間
ボディ上部に真横に
*2つ着けられています。
*確認出来るのは銃の左2つ。>左右に在れば4つ(図14正面)です。

また、銃の上部後方はパネルのようなモノが在るのか?
1段低くなった所に別パーツが在り、後方は斜めにカットされ
さらに2廻り小さいような銃口に似た(ミサイル?)形状の
モノが斜めに付いています。
予算は、どれくらい貢献出来たのか解りませんが?
画的には、ウルトラの
宇宙人が
手に武器を持つのも新鮮で
ペガッサ星人は、
右利きなのが解ります☆
*ダダのミクロ化光線の機械は武器かは?

強いペガッサ星人?とジャンプ力とブーツ?

図15
ブーツ…と言うよりも、足袋の改造のようなブーツで
塗装がのらないようで、グレーがハゲて数個所から見えています。
チャックなのか?フックなのか真後ろの上が開き底も在ります。
デザイン画に似せて爪先は尖っていますけども、体重のかけ方で
下向きになってしまうと…目立ちません(^^;
なにより、ペガッサでは逆なのかもですが…地球的には左右逆
履いているのも、
図3フジツボを上から着けた時点で逆なのを
フジツボライン通り履いた為だと思われます。

なぜか近年、ペガッサ星人はアイスラッガーを弾くと書かれた
モノが在る為に、強いと言う説が在るようですが…
それは、偽のダン(ゴドラ星人)と混ざってるかと思います?
満田監督は、もっと繊細に演出していてウルトラセブン
アイスラッガーで、ペガッサ星人の銃のみを狙っていて
その銃に当たった余波で、少し頭部に当たって逃げていくので
ペガッサ星人の体が、直接弾いてるのではありません。
逆に言えば、この頃の等身のアイスラッガーは
あまり威力のある武器では、無かったのかもしれません(^^;


逆に昔の設定では、ジャンプ力が凄く、国会も飛び越えると言う
ペガッサ星人の脚力を記載した設定が在ります。
確かに、夜の街を走るシーンは残っていますが…
凄いというよりも、面白い(^^;走りをしてる感じで…
編集で処理する予定だったのかもしれませんが?
早いとか凄い印象は、完成作品にはありません。
ただウルトラセブンも、マッハ7で凄いジャンプ力を持っている
となっていて、影絵や8マンのように走ったりジャンプする見せ場が
ペガッサ星人との間に考えられていたのかもしれません?
この回のセブンのチャックも、まだ完全じゃ無いのも在ってか…
けっきょく等身で、速く走るセブンと言うのは観る事が出来ず
少し…残念です。

 

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