変身→登場ポーズ

★光跡

左右表記は、基本Sアクター側で記載し、向かって見た方ではありません。

  画1

28話まで解らない右手首先の謎?  

■ウルトラマンは1日にして成らず

初代ウルトラマンから、順番に観ている世代でも
幾つかのイメージを、
セブン、帰マン~後のウルトラマンに
引っ張られて、
イメージしてしまう事が在りますが
ウルトラマンの登場ポーズも…其の1つだと思います。

イメージの御蔭で、特に違和感を持たれる事も在りませんけども
初代ウルトラマンは、地球に来てから長~~~い間
登場のポーズを、試行錯誤し続けたウルトラマンで
画1(3話)のように、
ウルトラマンは登場ポーズでの右手首から先を
1話から~28話まで、カメラのフレームの外に位置し見せていません。


つまり、全39話の4分の3もの長い間、右手がグーなのか
パーなのか、チョキなのか、他の形なのか?誰も知らないままでした。
其処で、本当の初代ウルトラマン登場ポーズを
スタッフが苦難した光跡を、順番に第2研究所に記しておきます。

画2

最初はグーでは無かった右手。ですが…

■ポーズの試行錯誤

当初のポーズでは、右手の指を伸ばして居る状態画2のが考案され
目の覗き穴を開けられる前に、美センオープン(OP)での撮影が
まず行なわれています。
 3
OPでのポーズと、スタジオ内で「科特隊出撃せよ」
須川発電所セット画3で、同じポーズを、何度かバンク的に
撮影し使用ているのが、後に使用されているカットでウルトラマンに
目の覗き穴が無い事から解ります。

3も、3話では無いシーン*なのですが、12話「ミイラの叫びに」
編集で入れられたバンクカットです。
背景的に
須川発電所セットと12話で問題の無い範囲であるので混入。
3話では、ウルトラマンは須川発電所の特撮セットには登場していなく
全体はスチールのみが残りますが、テスト的にフィルムが廻され
12話や7話などに使用されています。

 

    

画4

5話と1話の間の秘密!

固定変身ポーズ決定の遅れから・・・ランダムなバリエーションある
変身状況・ポーズが産まれます。

■ハヤタ隊員とのマッチング☆

変身カットの人形の撮影も進みますが、、無視出来ないポーズが
ハヤタ隊員の変身ポーズです。画4
放映順と違い、飯島組の3本(放映話2・3・5話)
制作順では事実上の1~3話で、制作1話に位置するバルタン星人の回では
変身ポーズが決定に至らない工夫から、後に確立されるポーズでは無く
ビルから落としたハヤタのダミー(人形)での落下変身です。
対ネロンガも*人形との合成で、俳優による変身ポーズはありません。
*ウルトラマンとネロンガの格闘の後、俳優側の撮影終了後にでも
撮影が可能で、2話も3話も人形での変身になってしまう。


「ミロガンダの秘密」で、御馴染みのポーズを完成作品では見せていますが
変身だけ…最後に編集し入れ込んだ感が在ります。
それは、野長瀬監督の制作4話「バラージの青い石」でも
突然ウルトラマンが出現し、決まってない様子が窺えるので
「ミロガンダの秘密」の変身ポーズは、制作4話「バラージの青い石」の後の
制作5話「ウルトラ作戦第1号」で、決定。後~1話と「ミロガンダの秘密」には
放送上は、約1ヶ月の時間が在るので、5話のハヤタとアラシのシーンのみ
変身シーンを入れ込む事が時間的に可能でした。
それほど決まらないのは、巨大ヒーローに人間が変身(チェンジ)する事を
画で見せる事が、世界的に前代未聞の事だった為だと思います☆

画5

■左腕の謎?
特撮の方では…画1は制作3話の「科特隊出撃せよ」の登場ポーズです。
そして画3は12話「ミイラの叫びに」*編集で入れられたバンクカットです。
2つを比べると、画1は左手が耳の横に無くて、下がった状態なのが解ります。
「ミロガンダの秘密」でも、同じく左手は耳の高さまで無いポーズで
この段階では、画1のポーズでハヤタ隊員の右手のみ上げるポーズ画4
ウルトラマンが合わせたように見えるカットを使用しています。

その次に、制作7話の「大爆発5秒前」では画5まだバンクカットですが
左腕は、曲げて耳の横に構える方を使用していますので
左手の方は、後々のポーズに決まって行きます…
右手首から先は~まだ28話までフレームの外のまま進行していきます。

画6

画7 

初の28話でのポーズでは、βカプセルを握ったのグー!

■28話での決断!
28話で、ハヤタ隊員は作戦室の中で変身し、科特隊の建物前で
画6のポーズで立ち、ハッキリとウルトラマンは右手が
グーである事を
フレーム内で見せます!
*大爆発5秒前では、少し見える手首部分からグーか
手の平を体の外に向けているように見えますが・・・一時停止やコマ送りで
確認可能は範囲で、フレームで切って隠しているのには変わりありません。

ただ…この28話のポーズの
右手を拡大してみると>画7

手首を下に折り、親指の第1・2間接を真上に向けています。
つまり、βカプセルを握った「形」のポーズを披露していて
後々のイメージに在るポーズとは…厳密には
*まだ違いますが
残り少ない28話で,やっと登場ポーズの全容が明かされます。
*まだと言うのは、βカプセルを掲げない定番化した変身ポーズが順序的には
この手首を折ったポーズからしたら・・・おかしいとも解釈できる。


初代ウルトラマンから見てた子供達には、想いあたるかと思いますけども
このポーズは、ほとんど1期の頃に子供がウルトラマンごっこでは
やらないポーズで、2期後~に多用されるようになるのは
やはりフレームの外だった事から子供の印象に、働きかかけた
からだと思います。
変身後のカプセルの存在やハヤタの体など、初代マンの謎は
設定的には深いです。

  

画8

帰ってきたウルトラマンとのポーズ違い。

■28話まで悩んだ要因


なぜ~28話まで、こんなに長く悩んだ跡が在るのか?
今からだと、不思議でさえありますけども
当時は、やっぱりヒーロー像として大きく
アメコミの「スーパーマン」の存在がありました。

マントを外した宇宙人的な容姿のヒーローには
スーパーマンと同じポーズを、避けたかった事が1番大きな
要因の1つだと思います。
勿論、スーパーマン後に、日本の鉄腕アトム鉄人28号
ビックXまでもが、飛んだり、壁を突き破る時に同じポーズを
披露していた事が、さらに長引く要因として重なったと思われます。

画8は、帰ってきたウルトラマンの登場ポーズで
御馴染みの定番ポーズです。
初代ウルトラマンと比べると、もう完全に迷いの無いポーズを
フレームの中に元気に収めていますが
厳密には、角度も初代マンウルトラセブンの飛行ポーズの腕角くらい違い
*左腕の形も、かなり意識しないと出来ないくらいの手首の形が在り
イメージでは同じポーズと成ってるかと思いますが
初代との
違いも厳密には存在します。
*アオリ(画5のような)のカットの腕の位置の誤解。

初代ウルトラマンの創られたイメージは、当時のスタッフが
悩みぬいた跡を経て形成されたイメージで、28話の長い期間を経て
やっと決めた事が受け継がれています☆

28話までの変身状況>登場

1話 制作5話ハヤタ・S16号ハッチ・ペインティングボード前での変身。
2話 対バルタン 落下>人形 スタジオのポーズ左手は上げてない。
3話 対ネロンガ OP空抜けインサート 人形に渦巻きの合成
   ウルトラマン登場ポーズ左手は上げてない。
4話(制作7話) ラゴン 光の渦巻きなし。
   ウルトラマン右手首先見えない。●OPテストフィルム左腕耳横
   対するファイティングポーズもグー。
5話 対グリーンモンス 以後 ファイティングポーズ平手に。
6話 対ゲスラ、左手で前出しβカプセル点火。
7話 アントラー βカプセル入れてない>カットで突然出現。
   ●変身後、テストフィルム
8話 テストフィルムで右手、手首後を映さない。
9話  対ガボラ 右手のばさずにβカプセルを焚く。
10話 対ジラース渦巻き合成でハヤタが包まれる変身。
11話 水の中で変身 この時も少しグーで戦う。
12話 岩から手だけ出して変身 >●テストフィルム覗き穴なし
13話 右後ポケットから出して変身。
14話 逆光のアオリ、空抜け>ウルトラマン腰当て。

 

15話 ガマクジラ 水の中から手だけだして変身>ウルトラマン腰当て。
    14話と同じフィルム*BタイプなのでテストFが使えない。
16話 宇宙ビートルの中で、カプセル発光ミス。*仮死状態への意図的?
17話 対ブルトン 両手上げてジャンプしながら変身。
    ●右手首フレーム外ポーズの確立に前進。
18話 カプセル入れてる。
19話 夜間変身 露出開け。
20話 左手三角巾のまま変身。
21話 落下しながら変身。
22話 カプセルのド・アップのみで変身。
23話 逆光で変身。
24話 対グビラ カメラ前に突き出す変身。
25話 崖から転がりながら変身。
26話 怪獣殿下 変身カットなし 呼んだらウルトラマン空から飛んでくる。
27話 スタンダード変身>飛び。
28話 作戦室の中で変身>両手グーのポーズ。右手全て映す。

 

  

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