毎日新報 号外-7 コイン怪獣カネゴン  光跡★
デザイン・成田亨  造形・高山良策  Sアクター・中村晴吉 
画1 画2

カネゴンの目

貝類を意識したデザインの目で、Sアクターの目(視界)には遠く頭部の上の*回転ギミックの上に着いています。
*半円運動を繰り返す動物よりも玩具的な動き。

画3

目には左右1本ずつのチューブ画3が付けられていて、(涙)とが出て

人間的な怪獣なので、感情を表現する演出に使われています。
ただ…目からは…ちょと解り難い表現でしたけども、後の快獣ブースカや、ロボコンに受け継がれていく表現です。

また眼球は発光ギミックが在り点灯します。

カネゴンのスーツに起きた一番大きな事件!

工事現場のシーンでブルドーザーが動き出す場面で、今、見ても「危ない!」と叫びたくなるカットですが
その時に、転倒し頭部が外れ破損してしまいます。

この事件で頭部の電動ギミックも故障し、修理が難しい事から洗面所のシーンでは、同じ動きのギミックを
目にピアノ線を付けて外から引っ張る事で、手動再現しています。

カネゴンの頭

カネゴンは、何度もフィギュアになっている人気怪獣ですが
頭部の形状が、本当に多種多様で様々な形が在り
正円に近いモノや、横の幅が前後よりも長い楕円の頭部も在りますけども
実際には、かなりクチが前に突き出ている形で、頭部の回転ギミック画4●
後方に位置していて、その軸よりも前に画4Sアクターの頭が入ります。

  画4(右が前・左が後頭部)画5

またの破損事故で、後頭部のセンターに在る、一番大きな角画5取れてしまい
取れた跡に付け直されていますが、角度を間違って着けてしまった為に
画5黄色の向きが前半のカネゴンで、上向きが画5赤の角のカネゴンが後半(放映順は逆)と言う2形状の頭部が
厳密には登場していて、ガレキなどでは・・・どちらも間違いでは在りません。(^^:

後方の角と、上部の回転ギミックの破損からも、最も先に撮影されたのは
唯一合成とカネゴンが関わる繭から出てくるシーン
次に、工事現場などのロケ、その後に、金男の友人宅の窓のシーン
洗面所のシーンが撮影されているのが解ります

頭部のパーツ下のボディ部分は、前側画2オレンジ色部分は、頭部への出入れ度や
破損時の修理の前後で、面積や見え方が違います。

カネゴンのクチ

ガマ口がモチーフですけども、作中にも在る「御口にチャック」アクション的に
上下2×2の4つのチャックが着いています。

画6

Sアクターは、基本は正面はクチから見ていて、頭部のサイズ比は他の怪獣の比では無いので
まったく足元見えないので、クチの下(あご?)に大きい穴を空け、斜め下前方を見ています。

クチの開閉はギミック的には無いですけども、左右から押すか
中に支柱になるモノを入れると開きますけども、固定的な開きで「台詞」に合わせて動く
ようなアクション的な動きには至りません。

中がカメラに見えるような場合は、スーツアクターの顔の前に
紗布を入れてますが、予定外で見えてしまってるカットも在ります(^^:

下のチャックの内側には、クチと言うより頭部を支える輪フレームが歯茎的に覗き見れます。
漫画やイラストではカネゴンを出してたりしますが舌は在りません。

画6中央奥の黒い部分に、Sアクターの頭が来ます。
口の中は白黒作品なのもあって、特にくは在りません。

カネゴンの手・足

カネゴンの手は、親指と人差し指はSアクターの指をコインを掴む為に
露出させているのは有名ですが、他の3本の指は人差し指と一体化していて意外に
手刀と言う感じに、するどく尖っています。画1・7

画7

また手首から画7の下までの上腕までに、主にSアクターが脱ぐ(腕を抜く)為のチャックが着いています。
作中でもチャックの摘みが揺れていたり、位置が上下していて、あまり閉まってない時も在ります(^^:
画7では上と下に摘みを2つ書いてますが、位置を示す為で摘みは1つです。

トレーナーでもGパンでも、意識して脱着してみると解かりますが、肩から一体化した服に
腕を入れるよりも抜く方が大変で、カネゴンのようなボディが着いてると
ウエットスーツ地を利用してないのに、細い腕と・足は、簡単に抜けないのでチャックを設けています。
チャック隠しの部分も撮影進行でめくるので、ヒレのように立ってきているのも特徴です(^^:

画7●の手首の部分も別パーツでは無く一体化していて、段差が在りますけども
まっすぐに伸ばすと段差が消えてしまうカットも在ります。
上の画7も、材質はラテックスと生地と異なりますが結合しています。

画8  画9

カネゴンの足も、また足の真後ろにチャックが在ります。画8
画2緑部分足とボディの間も生地で出来ていますが、太い足の怪獣でも踵を少し踏んだり
抑えて貰わないとSアクターの足を抜く事は困難なので、この足の細さには必要です。

画9の靴?の足首も別パーツでは無く一体化しているのも、真後から見る画8を見ると解ります。
造形的には別に造り結合してると思います。

画9の足の甲には2つの玉が在り発光しますが
地面を踏む度に光るような記載も在りますけども、洗面所に向かうアップのカットで
接触が悪く手前の1つが消えて>点くだけで(^^:本来は「発光」です。

カネゴンの尻尾
カネゴンは初期のデザインには、尻尾は無かったのですが
ポッコリ御腹のバランスで、後ろに追加されています。
尻尾の追加されたデザイン画には、先端の矢のような形状は
在りませんが、なぜか造形されています

画10

尻尾も生地に詰め物をしただけなので、よくみると縫目が見えますし
夕景でSアクターがオシリを着けて座れてしまいます。
また特異な形状ですがチャメゴンのよに尻尾に超能力が在るわけでも何でもありません(^^:

カネゴンの 色
カネゴンは、レッドキング(1代目)と同じく見た目金色なのですが…
まだレッドキング(1代目)のイメージと同じく、ゴルドンのような
べタな金色に見える良い塗料が無く、良い状態の時で総天然色(カラー)の
カネゴンに近かったようですが、色落ちしてたりキープが難しかったようで
ベースの茶系が露出してる箇所が多かったみたいです。

画2生地部分は、さらにがのらないで白黒でも濃いトーンですが
茶色に近いカラーのままで、筋近辺には白黒では白ぽく見える
筋を立体的に見せるように入れて在り、撮影後のカラー写真では
茶色が、撮影時より前に出ていて凸部分に少しが残っています。

カネゴンのカウンター

デザイン画の初期にはカウンターは無く、次の稿でも横からの画にはカウンターは無いので
カラータイマーと同じくかなり後半で追加されたと思われます。
今からすると5桁までのカウンターで、1日3520円と言う…
外食なら大食いでも無い金額です(^^: *3510円は誤記。

コイン怪獣と言う名前ですが、場面的には銀行の前で、お札もクチの中に入ってしまいます。
ゼロになると死んでしまうと言うのも…金男の友達が言うだけで本当かは謎です?
カウントダウンしていく秒数からは…死なないようです。

カネゴンの親
ラストに金男の父と母がカネゴンになってしまった場面は
ふすまのラインを境に合成しているので、はみ出さないように動いていて
勿論、金男のカネゴンのスーツ1つを利用して撮影していて同じです。

カネゴン(金権)のネーミング

金権(カネゴン)権(ゴン)は >重さや、強さの意味も持つので〇〇ゴン言う名前の怪獣
産まれてると思われますが、カネゴンの「権」は、はかりの意味「はかりごと」
人を騙す為のはかりごとの意味の方で
お父さんがついた「嘘」=子供騙しが本当になる事からのカネゴンですが、苗字が苗字なのに
自分の子供にどういう意味合いで「加根田金男」なんて着けたのか疑問です(^^:

カネゴン対ゴジラ

カネゴンは、50年経っても他に例の無い特異な形と存在の怪獣
建物や岩山などを壊すことも無く、ヒーロー自衛隊警察とも戦わず
腹ペコで困ってるだけの怪獣ですが、その人気や知名度は
ゴジラバルタン星人レッドキングに並ぶか下手したら抜くような存在です。

目が飛び出て、御腹も出て短足で、2mと怪獣としてはド・チビですし
ブースカのような超能力も怪力も無く、可愛い要素の外観も持って居ないのに
女性にアンケートを取れば、ゴジラにも勝つ人気怪獣で、作品は見た来ないのに
知ってると言うくらい、いい意味で呆れた凄い怪獣です。

ただカネゴンが壊したのは「怪獣」という概念で、かならずしも社会に多大な
ダメージを与えるだけが怪獣では無い、小さくて面白い怪獣も居ると言う
ゴジラからの多くの怪獣が築いたイメージを破壊してしまった光跡は
ウルトラ怪獣としてはナンバーワンかもしれません☆

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