ウルトラQ
旧・日原隧道(東側トンネルポータル前)
ゴメスを倒せ!
リトラの卵が出て運び出され、ゴメスが地上に 姿を現したシーンの北山トンネル工事現場です。 光跡で、最も…、一番、難解だったロケ地でした。
奥多摩の奥という証言や、画面にも沢山のヒントが在りながらも 作中の誤解や、歴史的なズレ(跡)などから 昭和40年に工事中のトンネル(隧道)が…無い? しかし…結論としては、在った。のですが… 現在は半壊し、大変危険な状態で、立入り禁止区域内に その一部分が残る状態なので、出来る範囲で この最も特異なロケ地の複雑な要因を、1つずつ項目事に解説 しますので、トータルでミックスして理解して貰えればと思います。
そこで他のロケ地頁には無い図ですが、作中の「この場所」は 最低で2箇所から~多くて5・6箇所のロケ地で、1つの場所にしていると 思われるので、シーンの4方向を真上から見た展開図(右上→)で 解説したいと思います。 画1 作中と照合出来る部分を先に紹介すると 画1で、中村作業係長らが、トンネルポータルの 中段路を走って来るカットの上奥に見えるのが、燕岩と呼ばれる 大きな岩山で、現在も新・日原トンネルの西側上に観る事が出来ます。 *トンネルポータル・出入口の事、岩盤に穴を空けただけでなく 門のように補強・装飾してある部分。
燕岩(↑画1奥)は、比較的現在は簡単に観る事が可能です。
画3 展開図下の南側で、一平と新田記者との間に見える奥の山並みです。
コレも、旧・日原隧道の東から南東方向の近い角度を観れば 同じ山並みが、今も見えます。
旧・日原隧道の在った場所
図2 関東の方は、解る方も居ると思いますが、奥多摩の更に奥 現・JR奥多摩駅図2●から約8kmクネクネ&アップダウンを 繰り返し、日原川に沿って奥多摩湖図2下とは違う西側に登って行くと 日原鍾乳洞図2●で有名な日原と言う地区が在ります。図2●●
鍾乳洞の手前には、最盛期には鉱員や家族が住んだ 旧・日原村図2●が在りますが…その東側に*トボウ岩が在り その北側が石灰石だった為に、奥多摩工業が氷川工場まで 運び出している部分の1つが図2●です。
現在の図2●の様子。
トボウ岩・(戸望岩) 主に北側の岩山を言う事が多いですが。本来は日原谷の両側に 戸口のように迫っていた事から言われ、日原川南側もセットで トボウ岩と言うそうです。 作中の「北山トンネル」と言う名前は この北側の岩山とからと、現在の大井松田ICの西に在る 山北町からのネーミングだと思います。 *まだ東名高速は在りませんが 山北町の西に後に東名高速のトンネルが出来る。
アサノセメント・奥多摩工業 作品の画面で展開図のタンクに記載されている 「アサノセメ…」の文字がある理由は アサノセメント(浅野セメント)大正元年設立。 昭和14年、日本セメントを合併>1947年日本セメントに改称。 その後、太平洋セメントが(秩父セメント、小野田セメント 日本セメント(旧・アサノ)が合併したます。 奥多摩工業は太平洋セメント系列企業で、現在も石灰石を 無人のトロッコ(曳索曳索鉄道線)で搬出していますので その文字の残りで、長く奥多摩の街道に在る看板などにも アサノセメントの文字は見られました。
ウルトラQ放送の1966年~60年代後半は、まだまだ東京も 電柱やドブ板、鉄道の枕木も木製でした。 大きな橋なども鉄骨組みで、コンクリートのは少なく シーボーズが宇宙に帰ろうと登る霞ヶ関ビルが やっと出来るくらい、まだ鉄筋コンクリートの建物が少ない時代で この奥多摩や秩父(武鉱山)のセメントが、東京近郊・関東の 近代化には無くては成らない存在でした。 曳索鉄道線
採掘場から奥多摩駅に隣接する氷川工場までを結ぶナローです。
図3 ●氷川工場 ●トボウ岩・掘削場 ●旧・日原村 ●日原鍾乳洞 ●天祖山
図4 黄黒線・天祖~三ツ又間はベルトコンベア。 黄青線・三ツ又~日原間>*曳鉄三ツ又線。 *複線で1本がトロッコ(自動)・1本が電気機関車で主に下がアールのトロッコ(鉱車) ピンク黄線・電車線(TL機関車が引くトロッコ) ピンク線・電車線採掘線(TL機関車が引くトロッコ) 黄色線・日原~氷川間>曳鉄氷川線
現在は奥多摩工業のトロッコ、曳索鉄道線は無人可動ですが 距離からすると驚く長さで、トロッコの軌道(レール)の 殆どが地下を走っています。 その図3・4●の位置が、トボウ岩近辺で在り 「旧・日原隧道」が作られる地区です。
歴史と旧・日原隧道工事の理由~旧・日原隧道の現状
図5 *図3・4の●部分を拡大した部分です。>図5 日原への道への歴史は、室町時代に遡ります。 室町、江戸①、江戸②、大正、昭和6~7年に其々通し改修されながら
現在旧・都道と呼ばれる初めて自動車が通行可能な道が 昭和17~27年(戦争中断)に作らます。図5緑線+ピンク
しかし、この旧・都道に落石事故・崩落などが続く度 通行止になる事が多く、車の通行には悩みの*種でした。 *後に、この悩みの種の事故は「ウルトラマン」人間標本5・6で 科特隊が調査に訪れるのですが…それは、またウルトラマンの項目で。 落石や通行止めが続き…昭和38年日原鍾乳洞に新洞窟が発見されます。 この事から、観光の面からも、トンネル工事図5黒線(新・日原トンネル)が 計画されますが、時間や費用の問題から…旧・都道の最も落石などが 多い一部分だけ図5ピンク線>赤線を、トンネルで廻りこむ 工事が開始されます。 この旧・日原隧道全長397mの東側部分図5●が、今回のロケ地です 昭和38~39年工事~、昭和40年2月~3月 ゴメスを倒せ!撮影。 新・都道「日原トンネル」工事~図5黒ライン 旧・都道と新・都道(片車線) 昭和47年12月供用使用開始。 旧・都道は落石などを重ねながらも~昭和52年まで使用>その後廃道。 現・日原トンネル 昭和55年2月20日完成 延長1,107m
図5● 現・日原トンネル(東側ポータル)S55年完成。
旧・都道は、その後、崩落などの修復がされる事は無く 旧・日原隧道と共に「大崩落」図5●左の■色部分。と呼ばれる 大きな崩落地帯の中に埋まり在ります。 *廃路、廃線などを、研究する本や映像、ブログなどで 残ったポータル跡は、観る事は出来ますが立入り禁止区域なので 特定の紹介は、ココでは控えます。 画4・図5● 画4が、大崩落後の旧・日原隧道のトンネルポータルですが 向かって左上の部分は、崩れ落ちてしまって奥が丸見えな状態で トンネルも半分は埋まっています。 画1のその後の姿です。 大崩落の跡には、谷底に向ってレールやゴメスが投げる旧型の トロッコの残骸も点在し、鉄橋も落ちていて大変危険ですので 入る事は、絶対に薦められません。
画5 その場に立たないと、どれほどの断崖なのか解らないと思いますが ウルトラマン人間標本5・6でのバス走行カットや 谷底に落ちる恐怖と言うのも、なかなか映像でも描きれない地形で 画5の側面図で示すと、旧・都道は図5●の位置を走っていて 上から5cmの石が落ちてきても、バスの屋根に穴が空くのも 想像に難しく無いほどの急斜面の断崖です。 道から落ちれば 谷底の図5●日原川まで落ちて当たり前で、話の上でキャップや イデは助かってますが、本来は・・・難しい場所です。
ウルトラQ(UNBALANCE)
山椒ラウスの逆襲 *
曳索鉄道線・川乗鉄橋
都道204(日原街道)を、奥多摩駅から日原方面に上って行くと 平石橋を渡り日原川を北側に跨ぎ、更に登れっていくと 殆ど地下を走る曳索鉄道線の一部が、谷間に顔を出す部分の 川乗鉄橋の下を204号が通過します。 コレが唯一、*40年後に映る同系のトロッコです。 *作中の撮影は64年ですが、現実には65年。
* 山椒ラウスの逆襲(決定稿・台本NO.13) ゴメスを倒せ!から~40年後、1話モチーフ作がウルトラマンマックス 第29話で描かれる、幻のウルトラQの作品として描かれた作品。 1966年放映のウルトラQで現実に幻の作品ではなく、作中的に 本当に牛鬼怪獣ゲロンガが出現して、フィルムが燃えてしまった為 幻の作品となっている設定。
平石橋の下、やや上流でウルトラエースの3人の役者が TV局の意向で、UNBALANCEは怪獣路線へ~タイトルも ウルトラQに変更になる事を知らされるシーンが撮影されています。 そこでの怪獣出現で*目線印の方向は、旧・日原隧道方向です。 *目線の怪獣としてブーム(棒)の先に書かれたイラストは 山椒魚ではなく、オオサンショウウオに見えます。(^^;
奥に映る食彩キッチンメイの建物204号から撮影。 同作中のトンネルポータルは、奥多摩の廃線・水根貨物線 中山トンネルのモノを使用し、切替しの斜面に穴が多数在る画は 内部と同じ、埼玉の吉見の百穴の外観で 奥多摩では無く、複数のロケ地でトンネル前を構成しています。
マックス29話「怪獣は何故現れるのか 」あらすじ
40年前、奥多摩でウルトラQ撮影中に現れた怪獣ゲロンガが大きくなり 首都高・山手トンネルの工事現場(代々木近辺)に現れ DASH、ウルトラマンマックスと戦うが、弱点の牙を *マスターに続いて、マックスにも斬られ、戦意を消失… 涙を流すゲロンガへの攻撃を辞め、奥多摩山中の地下深くへと ウルトラマンマックスに還され、事件は解決する。 *ミズキとカイトが行く店のオーナー(一平)
幻の台本NO.13の謎? 本来のUNBALANCEの台本はNO.7までなので トドラ(マグマ)の登場する206便消滅す(NO.5)は在りますが ゴメスを倒せ!は、UNBALANCE>ウルトラQ変更後の為 UNBALANCEの時期には、台本は存在しません。 ウルトラQへのタイトル変更後は、一時NO.13は「クモ男爵」で 最初に制作された13本の最後が「クモ男爵」です。
放送順ではガラダマが13話で「~逆襲」と着くのは ガラモンの逆襲のみなので、制作NO.28…つまりNO的には 放送・制作された最後の作品ですから~その続き?的な意味や クモ男爵もゴメスを倒せ!も、同じ「つぶらや*」監督の作品なので UNBALANCE・山椒ラウスの逆襲 は、NO.13なのかと思いますが 逆に、偶然だとしたら…牛鬼の仕業としか思えません(^^; *劇中・円谷一監督に位置する「つぶらや」監督を 一監督を師匠とする満田かずほ監督が演じています。
牛鬼怪獣ゲロンガの秘密
名前的には、当時のネロンガのスーツを改造したからと 思われますが、牛鬼(うしおに、ぎゅうき)は 西日本に実際に伝わる妖怪で ミクラスのモチーフと思われる二足歩行のタイプの他に 牛の頭にクモのような体の絵も、多く伝わっていて 牛蛙の大きなモノに、驚いた恐怖から誇張されたとの 説もあるので、そこからの「ゲロ」なのかもしれません?(^^;
ストーリー的には300年前に、村井強衛門という侍によって倒され 井戸(海に続く抜け穴)に閉じ込められていた怪物が 地下ケーブルの電気で巨大化した。と言うネロンガの話・設定も 脚本の飯島監督(PN千束北男)のウルトラマンでの作品ですので ネロンガもゴメスを倒せ!の話のDNAを継ぐ怪獣でもあります。
山椒ラウスの謎? 山椒魚は、英語でサラマンダー (salamander)火トカゲと 言う意味なので、山椒ラウスの現実?の怪獣ゲロンガは ゴメスとは違い、口から火を吐きカメラ(フィルム)を燃やします。
ラウス(羅臼)の意味としては、北海道に有名な地名は アイヌ語の獣の骨の在る所と言う意味で 「臼」単体も、牛が多いところを臼と言ったりします。 また「羅」は、仏教の話に現れる魔物の「摩羅」の「羅」から ゴジラの漢字表記(あて字)に「呉爾羅」と書かれる「ラ>羅」 からだと思いますが…北海道の知床国立公園の 羅臼ビジターセンターに居るエゾサンショ「ウウオ」からとか? 単純な命名なのかもしれません?(^^;
ただ、山椒王の容姿は…ゴジラよりも、予定されていた マグマ(改)の容姿に似ているのでの…逆襲なのかもですが… 今回も容姿は、ネロンガ(地底怪獣バラゴン)なので 幻に終わっています。(^^;
29話・地底への挑戦
氷川鉱山
図7●の位置で、アラシ隊員の左肩少し上の後方に 滝入ノ峰の特徴ある山図7●が見えます。 上画●は電線だそうで抜けた東側に発電施設が在ります。
現在は、採掘で崩されてるのと立入禁止なので 図7●の倉沢橋近辺からなら、手前が開けて居るので ズームで寄った写真です。左の木に隠れた部分の方が アラシ隊員の右上に見える部分で●からは 少ししか見えないのですが 山の木々に特徴が在るので確認は出来ます。
ハヤタがスーパーガンを撃ったりするのも 図7●の左下の■トロッコの採掘線停車場所で 上画の赤線から上部分の雪が積もる傾斜は 日原川の対岸なので、いかにトロッコ上●の赤線から 上(南)が急斜面になっているか解ります。 *アラシがフジ隊員を抱えて行く時のカットで 更に停車場右が映りますが、トロッコが1つ居なくなっていたり 図7●でのカットでも、奥にブルドーザーが動いていたりと 採石場としても可動中の撮影だったのが解ります。
フジ隊員が落ちた所(人形に制服)は 日原川が見える、石灰石が露出してる部分なので 図7●の兎峰橋(*兎峰(とぼう)橋)近辺だと思われます。 *兎峰橋は、旧・都道上に在った鉄骨の橋で ●部分の都道を繋ぐ橋でしたが、現在は谷底に 落下して在りません。●の右、日原川に渡る長い橋は 吊り橋で、対岸の更に古い道と繋いでいましたけども 橋の主塔を南北に残し、橋としては存在していません。
金に取り憑かれた男(大村千吉)の居た所も 日原鉱業所採掘線の軌道内です。 天然洞窟と言っていますが、軌道内なので 人工のパイプが在ります(^^;
ハヤタがフジ隊員の所に来て、上にゴルドンが居る 合成カットの下の場所に見える石垣は、旧道と*トロッコの サイドに在ったモノなので、図7●の南の採掘線の 南旧道部分だと思います。 *現在は無い図4下の電車線・氷川鉱山砕石場~日原間
ウルトラマンタロウ
49話・歌え!怪獣ビッグマッチ
オルフィの居る奥深い山の実景として ウルトラマン28話でも使用された 旧・都道・日原街道のトンネル上側から 撮影しています。 新・日原トンネルが片側使用~旧道廃止前の 間の旧・都道・日原街道の様子でもあります。 図6●の右辺りからの撮影だと思いますが、手前の木々の成長と 大崩落で厳密な位置関係は特定不可能です。
画面右の斜めの線のように見えるのも 既に起きてる崩落の跡(一部)だと思います。 その上に旧・都道・日原街道が見えます。
大崩落後の略同じ辺りの斜面辺りですが… もうこの部分は旧・都道・日原街道は無くなって居ます。 *厳密には途切れ途切れで街道は残ってはいます。
大崩落・日原川に崩れている大崩落跡は今でも 航空写真で確認出来ます。
このカットがバンクの可能性も無くも無いですが? 同49話でも奥多摩の昭和橋下にも行っている事で 3月8日の放送で、この年1月と2月に雪が降って居ますので 芝居のカットと同じ時期の撮影だと思います。
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工事現場作品展開図
展開図●事務所(画2)、●小屋、●リトラの卵(置) 展開図は簡略的にトンネルポータルを、基準に書いてますので リトラの卵を降ろした線路を基準にすると、トンネル手前で左に カーブしていて、トンネル自体も向こう側の光が見えないくらいの カーブになっています。 その為、撮影的には東海弾丸道路という設定なので ポータルを真っ直ぐに撮影したり、カーブレールをフレームで切るように 撮ってるますが、よく見ればカーブレールも映っています。
画2 左上・この部分はロケ地では俳優さんは第三工区事務所図●から 出てきたり(画1)トンネルから出て知らせに行く動きがあるのに 連続して撮影してない事からも、事務所の建物は別の場所です。 おそらく氷川工場だそうですが、この隧道現場には 展開図●の小屋と横の小さい小屋しか無かったそうです。 特撮セットでも、ゴメスが立つ方向で、玩具のトラックが置かれ 画2・展開図●の事務所の小屋が無いのも、現地の写真を 元に、セットを組んだ跡だと思います。 左・リトラの卵展開図●を、次郎くんと一平が、カンカンに入れた 木材片を燃やして暖めるシーンのバックですが、コレも 左上を映してないのと同じ理由で、カメラをパンする事は無く この場所だとしたら日原川の谷方向ですから、ここまで 濃い木々の背景にならないので、別の場所だと思われます。
下・南側として撮影されているので、この場所と同じ 太陽の方向にしていますが、遠景の山の形が違うカットが 存在するのと、ゴメスが出現して~次郎くんを係長が 強引に避難させようとするカットも、下に線路が無く 下手に蛇行した砂利道が長く続く事からも 南側の想定ですが、別の場所で撮影したと思われます。
右・右側は展開図●の建物の抜けに見切れるだけで ほとんど映していません。 この方向にはトボウ岩(石灰)が 在るので、この時点での見え方は解りませんが… リトラが産まれて、岩の上でボーとしてる?のは 特撮セットですけども、ロケ地的には一平と次郎くんが リトラに呼びかける方向なので 高い位置は映せなかった何かが在ったとも思えます。 まさか飛ぶ前なのでトボウ岩と言う事は無いと思いますが?(^^;
東海弾丸道路の位置。 最近のゴメスやリトラの出身地は、東海弾丸道路第三工区ですが 「怪獣ウルトラ図鑑」(秋田書店)などでは、奥多摩の工事現場と そのままロケ地の実名で記載されています。
なぜ東海弾丸道路なのに鉄道の「鐵建」なのか?
★ 日原に保管されている機関車(S31年三菱製)とトロッコ。
作中トロッコに書かれた文字は「鐵建」(鉄道建設)と在ります。 それは現・奥多摩工業(株)の前身が、昭和12年設立の 奥多摩電気鉄道会社で 開通前に、戦時中の国策により国有化されてしまい 昭和19年12月奥多摩工業株式会社に社名変更された為 機材などに文字として残ったもので、通常の電車のサイズの DLや軌道幅では無く、ナローサイズのトロッコなので 電車のトンネルには小さくて、また道路の工事としても合わない 2つが重なった「跡」で、そんな跡が観られ道の隋道を工事を するような場所は、かなり特別でココしか無いと思われます。 *DL・ディーゼル機関。*ナロー・軌道(レール)幅の狭い鉄道。
道路と鉄道とトロッコのトンネル(隧道)
全てでは無いのですが、道路と鉄道のトンネルには 形的な特徴が在り 架線を通したるするので単線の鉄道は トップの中央が尖ったタイプが多く、作中のロケ地のトンネル 上段上も鉄道では無いですが、幅が狭い場所の為に 尖ったタイプに造られています。 下段は丸いアーチ型で、トロッコ用のモノが借に設置されています。 特撮セットのトンネル(鉄骨)は、上も下も丸いアーチで ロケ地とは異なります。
また作品の最初は、アーチ上の土のうは殆どなく 向かって左側からベルトコンベアが、斜めに架けられていますが 作中の進行時間以上に、作中の後半にはアーチの上の土のうが 積み上げられ増えているので、ドラマ部分が順撮りなのと 本当の工事現場で、時間をかけて撮った証明でもあります。
ゴメスは何故10mの身長なのか?
ゴメスは、怪獣の身長設定としては低い10mと言う設定の 特異なタイプの怪獣なのは、ファンには有名ですが その理由も、ロケ地の特色と特撮セットのトロッコのポータルと 道路のポータルの誤解から産まれています。
トロッコの場合は、面積を狭くした方が良いので 高さは3m前後しか無く、機関車の運転席屋根も 低く造られるくらいです。↑写真★(トロッコ側が運転席) このロケ地のトンネルは、都道の隧道予定なので バスも通れる自動車用の高さで作られている為に 映りこんでいる役者さんの身長を170cmくらいと仮定すると トンネルの全体の高さは6.5~8mの高さが在ります。
其処で…おかしいのは?特撮セットの対比では ゴメスの角まで入れると トンネルの高さの約3倍くらいが、ゴメスの身長ですから ロケ地的には、ゴメスの身長を設定すると 約19.5~24mの身長です?
もう御解りだと思いますが…下段のトロッコ用が約3m×3だと 9mと言う身長が出てきます。プラス1mは、怪獣の迫力の為に 追加されたのだと思いますが(^^; セットもポータルを上下に2段に作っているのに 下段と、道路のトンネル(全体)の高さを勘違いして 設定されてしまったと言えます(^^; ただ画面からだけすれば ゴメスは、ちゃんと20m以上には映っています。 なので、リトラの身長(全長)も、ゴメスの上で力つきる対比 から設定されてますので、5mでは無く10m以上在ります。
トロッコが変身する理由?
ゴメスが地上に出て、尻もちを着く足元に停まっている トロッコは、四角いサイドにフレーム↑が在るタイプですが カットが変わって、ゴメスが投げる時は側面下がアール状態の 別の古いタイプのトロッコを投げるので、モノとして 繋がっていません。(^^;
それは怪獣VS怪獣と言う作品形態的に、ウルトラマンのように 善悪を10対0には出来ないものの、30分弱の作品では 明確に、ゴメスを悪役にする必要が在りました。 それには、まずタイトルで「ゴメスを倒せ!」と 言ってしまっている事。 顔つきを恐くして、リトラは名前もサイズも可愛くしている事と 次郎くん(何で知ってるのか謎)の知識で、戦いに導き ゴメスを悪・リトラを善側に、演出しているものの ゴメスとしては、ただ山の中から地上に出て来ただけの 生物でしかないので
そこで、何かを壊す=怪獣(悪)と言う方程式で 唯一、ゴメスが人間のモノを壊すのに、トロッコを投げて 機関車と*トロッコ3輌、その軌道橋を壊すシーンを 演出した為に、別のトロッコに変身する事になります。 *機関車の最後尾のトロッコは、作りがラフな後方用なので 同型の角型トロッコは、3輌しか造られていないのが解ります。
4輌造られていたら、角型を…そのまま投げたと思われますが 用意してあったミニチュアが 角型3輌(1輌は遠方、後方用ラフ)・旧型1輌下がアール状。 だったので、追加制作を待たず(待てず)撮った。 トロッコ3輌画に、ゴメスが投げたトロッコが降って来るのですが 投げたトロッコが、旧型のアールタイプで在る為に ゴメスが掴むトロッコが、置いてあるのと違うタイプになって しまったのが、トロッコが突然違う形に変身する理由です。
もし時間が60分在って、ゴメスの身長が正確に 20m以上だったのなら、トロッコや機関車では無く 山の下にある氷川工場を破壊するシーンも観れたかも しれませんが…円谷一監督は、其の続きは ウルトラマンのドドンゴに委ねています。
ラドンとゴメスとオケラの謎?
完成作品的には、ゴメスがゴジラ、リトラがラドンベースなのは 有名ですが アンバランスから怪獣路線へ、内容を変更する頃 怪獣映画を30分に収める(描ける)事は、不可能では無いか?と 思うのは、ウルトラQ放映前には必然な考えでしたが 「空の大怪獣ラドン」を観た方は、実は冒頭の炭鉱に出現した 巨大な古代トンボの幼虫・メガヌロンの部分だけで 怪獣映画として成立している事に気ずく人も居たと思います。
このラドンの冒頭メガヌロンの部分を「ゴメスを倒せ」が ベースに考案されている事は、準備稿でも解ります。ゴメスは 古代哺乳類で、胎生、肉食、*アザラシで前後肢に退化した 水かきが在って、前肢が発達し鋭い爪を持ち、大きな牙が在り 性質はきわめて凶暴と書かれています。
*アザラシというのは、完成作品からは意外な要素ですが 怪獣のスーツに206便消滅すのトドラになる 東宝のマグマを予定していたからで、ゴジラスーツを 傷つけずに*返す事で、借りれる事になった為 マグマからスライドした大きな牙が、完成ゴメスの容姿にも 残っているので、ゴメスの牙はアザラシの牙とも言えます?(^^; また、尻尾が二股なと、眩しいのが苦手なのはオケラの跡で 甲羅とウロコを身につけてるのも、海からの繋がった場所と言う 想定だったようですが、この作品のDNAを受ける ドドンゴも、江の島から奥多摩の氷川工場へ… 結局はハッキリ書かれず、テレポートしています。
それらのスーツと準備稿からの変動時に、設定を局が 地中から出てる怪獣としてフォロー?した準備稿時の設定が 「アザラシ状で、オケラの巨大化ともみえる。」と記載として 昔の解説文の怪獣の設定に、文面が残ってしまい 何故か、ゴメスはオケラの怪獣とか、オケラの変貌、モチーフと 言われてしまう事が在るようですけども、スーツの ベースに対するフォローが原因です。 同じロケ地(掘削現場)に出現したゴルドンの4肢(足)も またマグマのDNAと思われます。 *当時地下に彫って潜る生物は、モグラとオケラが代表でした。
また余談ですが、ラドンの常食体であるメガヌロンや リトラの卵の関係は、帰ってきたウルトラマンで もう1度構築され、ツインテールとグドンと言う関係になり ツインテールの卵は、リトラの木材の熱では無く MATシュートの熱で産まれ、グドンは奥多摩の第2砕石場から 出現していて、コレもハッキリ書かれませんが 三浦半島の三崎(海)からと思われる…誤字? 三綺竜という肩書きを持ち、ファイヤーマンに登場時は 日本海に生息していると言う、ゴメスのウロコ・甲羅(海)の DNAを、グドンは持っています。
ウルトラマン
28話・人間標本5・6
旧・都道・日原街道
奥多摩の*日向峠で、次々と発生する原因不明の バス転落事故に、キャップとイデ隊員が調査に来る道路も 旧・都道の廃路区間でした。図6● 現在は大崩落で入る事も、近ずくのも危険ですが 上の場面の、水穴と呼ばれるパイプから水が流れ出てる 近辺だそうで、其処だけはワイヤーのガードレールでは無く 板状のガードレールで道の壁・下がコンクリートでしたので 廃路の本・映像などでは、ぶら下がったガードレールが 残っています。 *日原に向う峠の略。 現実にはバス限定では無くて、落石などの事故が 多く困っていた区間では在り、打開策の1つが ゴメスのトンネル図6●ですが、まだ其れも完成していない 昭和41年の冬に、29話と同時撮影の野長瀬組の撮影です。 図6 茶色線・旧都道トンネル 黄色線・新日原トンネル
バスのアップも、図6●~●のカーブのようで 旧・都道(の時代)には、道の横に三角のエスケープゾーン図6● が在り、パンクやオーバーヒート大型車などのすれ違いに 利用されていたそうでカット左奥を、よく見ると2つ見える ドラム缶などが置いてあったそうです。 また、他の区間よりも略廃路になった区間は落石や 事故が多い為、石垣にセメント柱を打ちワイヤーの ガードレールを、早目に設置した箇所だったそうです。
事故の後、キャップが登って来る所は 今も使用されてる日原街道で図6●の位置です。 まだ41年には、ガードレールが在りませんでしたが 今は、幅も(コレでも(^^;)広げられ ガードレールが設置されているので、上がって来る 部分のコブのような突起は、もう在りませんでした。
上↑のカットの遠景です。道路脇の木々の成長が凄いので 一番近く見える写真です。図6●から図6●方向。 右奥の山は削られたのと、その手前の山の木々が 育っていて、アングル的にも 本来は、もう少し左からだと思いますが 写真左上に木が映っているように、左には木々が在り 写真撮影には、コレがベストでした。 *現地では左から覗き観る方が合致します。
説明順は、作品カット順と違いますが ロングのバス走行カットは、図6●からの撮影です。
道脇の木々が凄いので↑に一番近く見える写真です。
また警笛鳴らせの標識が左に在るカーブも まだガードレールの無い日原街道なので図6●を 下り方向に撮った感じが、傾斜など似てますし… 消去方的にも図6●だと思いますが、路幅など 現在とは変更点が多く異なっています。
SPECIAL THANKSウルトラマン・28話★アシカガさん
29話・地底への挑戦
氷川鉱山
図7 図7は図5の●から右の拡大で、図6の●の カーブを左に重ねた東側部分です。 ビートルの弾が無くなり着陸して、ハヤタ、アラシ、フジ隊員が 降りた最初のカットは、図7●の少し右下で●の方向に向かいます。
金袋山と金峰山と天然洞窟 ゴメスを倒せ!のリトラに関する地に、金峰山が登場しますが モチーフとしては、日原の北西に実在する 金袋山(きんたいさん・1325m)が在ります。 また、この時期日原鍾乳洞の先の廉川鉱山から日本では あまり取れないマンガンが1964年に取れるようになります。 マンガン・銀白色の金属で電池の正極や装飾品に使われる。 廉川鉱山 (きよかわこうざん)1964年~1979年閉山。 マンガンは、石灰石より(質量は別にして)お金になる鉱石で 当時S41~42年日原は、高度経済成長の建設ラシュで、石灰石 鍾乳洞の観光、その上マンガンが取れ、人が急増、学校や医療施設 芸能人が呼ばれ宴会があり、まるで*ゴールドラシュと言われました。 *ゴールドラッシュ・金脈を探し当て一攫千金を狙う 採掘者が多く集まり街が出来てしまうような様子。 其処からの…作中の町「宝生町」にゴルドンが出現します。 勿論、天然洞窟と作中で言っているのは、日原鍾乳洞を モチーフとしています。 ただ金に取り憑かれた男の主張も、可笑しいですが? 怪獣が食べてしまったら>科特隊が復興資金として進呈するような 科特隊に権利が在るかのようなのも…おかしい気もしますが…? 金を食べる怪獣が出る上での事なので…?(^^;
ゴルドンと一攫千金
ゴルドンは、ゴメスと同じ後頭部からの一角を備え オケラがモチーフの2又の尾を持つDNA怪獣ですが 全体的にはオケラと言うより、容姿は首長竜の足がヒレになった 怪獣で、メガヌロンの背中やマグマ(トドラ)のヒレなど このロケ地近辺の怪獣の制作・設定のエピソードを いろいろミックスした怪獣です。
ただストーリー的な怪獣の要素としては、…殆ど今は言いませんが この頃は所持金を無くお手上げの状態を「*オケラ」(になる) と言いましたので *オケラを前から観ると万歳し手を上げてるように見えるので 一文無しでお手上げの状態を「オケラ」と言った。
この作品のタイトル地底への挑戦は、地底に行くには 怪獣が居るからだけでは弱い為、用意された*一攫千金を狙い 「金に取り憑かれた男」を救助する目的をプラスし、ペルシダーは 地底に向かい~結果、一攫千金には成らなかったと言う。 筋を持つ意味に「オケラ」の要素が残っています。 *一攫千金・一度に、たやすく大きな利益を得ること。~を夢みる事。 1年後、この話をモチーフにタイトルも少し横文字にした 地底GO!GO!GO!では、金に取り憑かれた男の位置が セブンがダンのモチーフにしたミラクルマンの次郎になるとは 誰も…思わないと思いますが、モロボシダンのモチーフの モチーフは、ウルトラ史的には大村千吉さんと 言えるかもしれません?(笑)
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