音波怪人・ベル星人

S・アクター鈴木邦夫 デザイン・成田亨 造形・高山良策

    宇宙蜘蛛 モンガ(クモンガ)        ★光跡

デザイン・成田亨 造形・高山良策

図1
ベル星人は、元々のデザインコンセプトが「蜘蛛」だったそうですが
形としての蜘蛛は、グモンガも同時に出る事から其方に委ね。
音波怪人としては
蜘蛛は鳴かないので
タガメセミの要素がプラスされた宇宙人です。*怪獣モチーフ欄

音より光
図2
あまり発光が、印象的な宇宙人では無いのですが
造形的には、かなり発光ギミックが装着されていて
頭部に4つ、喉(デザイン画だと首図4右)に2つと、前面に6箇所
背中に4箇所*図2が発光していて、其の意味では贅沢な
宇宙人です。*背中の2つはセブンの格闘で池の後消えてしまう。
逆に名前がベルですが、ダンにのみ少し効いたものの…
人間にも影響は無いようで・・・音の効果は在りませんでした。


 図3

設定的なベル星人
身長60メートルですが、画面では40mのセブンと変わらないので
コレも修正して欲しい所で、名前の由来である鈴の音に似た
怪音波を出す部分は…当時の設定では人間の脳波を狂わす
と在るが、作品では人間では無いダンにしか効きません(^^;
鳴く以外でセミぽい特徴は、甲羅の最下部に透明な羽にような形で表れ
バルタン星人のように分身の術も使えます。

現在の設定では、グモンガとは極力切り離されていますが
当時はグモンガを子分に従えて、操る星人として
設定されているので、背負っているのがグモンガで無くても
グモンガの親的な存在でした。

また、怪獣の中では珍しく「怪人」と着くように
準備稿ではベル星人に台詞があるので、ゴドラ星人などのように
等身大から巨大化する…もしくは等身大だけだった
可能性も感じられます。
等身だけの予定なら、制作12話~から続く特撮セットを応用しただけで
ダンしか音波が効かなかったり、ウルトラアイ無しの変身シーンや
ベル星人の最後の部分?など、完成的に少し…
おかしな部分も解る気もします。
*空間X脱出は制作NO.15で制作12~からの特撮セットベースは同じ。

セブンとの格闘
あまり怪獣人気で上位には来ませんが、強さと言う点では
アイスラッガーもハネ返し、けっこうセブンと互角に
戦う宇宙人で、ラストもセブンが倒せたのか?
疑問が残るラストで、池に投げ込まれ出てこないだけ…で
逃げたようにも見えるラストで、確実には倒されて居ません。

またセブン同じ飛行速度とされてますが
飛び人形も作られ、劇場公開作で在る分グモンガXヒルなど
ある意味豪華で、格闘シーンもけっこう長い尺を使っています。

デザイン画との違い。

図4
頭部上部の目のように見える部分の上には、まつ毛のように見える
モールドが在りますが、デザイン(画)的には図4右黄色い部分の下
頭部中央の黒い部分の中に、目、鼻が集中して在り
頭部の外に向かって、蜘蛛の足が伸びてるように書かれて居て
グモンガのコンセプト、「透明」な蜘蛛の人間体(怪人)としては
グモンガよりも、背中の甲羅や頭部の方が電飾の効果も在って
ベル星人の方が透明的に観えます。

頭部の触覚のようなサイド図4左に出ているのは、透明のチューブ
マジックでシマ模様を入れたパーツですが、左右で角度が異なるのが
リアルですけども、デザイン画では頭の内側から生え出て両方下に
下がっています。図4右
逆に、セブンのプロテクターのように肩の部分はダークカラーですが
右肩前だけヒビのブロック1つが、ダークカラーに塗られているのは
デザイン画に忠実過ぎた部分で、本来左右同じなんだと思いますが
触覚と同じく、左右非対称が…造形的にはになっています。


  図5


手や足の部分は、円柱状にを繋げたようなデザイン図5
体形も、頭部とのバランスが造形的には在ったのでしょうけども
もう少しスリムで、ジャミラのようにヒビ割れた皮膚に成っていますが
岩を積み重ねたような体と腕で
、足はケムール人のような模様が
書かれています。

図6

名義変更
グ(GU)モンガは、放映当時~ク(KU)モンガと記載されて居ましたが
東宝映画のクモンガと同じなので、名前を変更しています。
また、ベル星人の影に隠れて紹介されない事も在るので
1期の世代が、クモンガと言ってしまう怪獣なのは
間違いでも無い…事情(途中で名義変更)が在るからです。
設定も、8mから3mに修正された怪獣なので
ベル星人60mセブンとの対比で、3:2には見えないので
せめて45mくらいに修正されればと思います。
*セブン40m

透明蜘蛛
完成作品からは、アングルも在って…透明な生物のイメージは
殆どなく、造形的にも図9赤線から上が、ギミックの装着で
透明感を無くしているので、その下の部分にしか透明パーツが
残っていな為、後方が映らないと透明とは感じ難く
ベル星人の甲羅や頭部の方が、透明感がある印象になっています。

成田さんのデザインコンセプトとして、透明の蜘蛛
とにかくやりたかったと言うのが、核にありますが
其れは「姿なき挑戦者」「姿なき…>透明な宇宙人の
*怪獣モチーフ参照。
リベンジで在るのは、6本の足の先がクール星人と同じ形からも解ります。

また、この作品での蜘蛛と言うコンセプトは
円谷一監督ウルトラQ「蜘蛛男爵」を、モチーフに
セブンSF的に発展させた作品なのは、沼が出てくる事からも解ります。

設定

図7
放映当時は、怪獣としては小さいので
  9mで900キロと言う巨大な宇宙ぐもとされて居ましたが
U警備隊との格闘から、3m20キロ宇宙グモと言う大幅な修正を
された怪獣で、ベル星人地球に連れてきたと記載されていますが
実際には、地球には来ていませんので出現場所も変更されています。

更に、3つの鼻から毒ガスを出すとあるのに、6本のツメからも出すと
成っていたり、戦車やミサイルを金縛りにして潰すと在るが…
コレも大きさが小さいので、大きく背伸びさせた設定で
金縛りどころか~U警備隊の動きも止められず退治されてるのだから…(^^;

注目したいのは、人間を食べると言う部分で
ベル星人との当初の設定が、作品以上に濃いモノだったとしたら
合体変形ロボのキングジョー制作に跨っている話なので
人間を食べて>怪人ベル星人に成ると言う生物的な変形合体
イメージされていた「跡」が、ベル星人の甲羅や
ボディがグモンガの足に見える部分なのかもしれません。。。

背中にグモンガ説???

図8

ベル星人の背中に在る透明の甲羅のようなモノ(以後・甲羅)
グモンガで、前に其の足が抱き着いていると言われます。

確かに見た目は…そう見えなくも無い容姿ですが
グモンガは、足が6本なのに対してベル星人に抱きついてる足?は
5本・5本の10本在ります…?

図9

背中の甲羅を、グモンガの画像と重ねて見ると
上下にグモンガよりも少し長く、形としてもグモンガの頭部部分
図9赤線から上が異なり、その部分で短くなっているので
ベースの型としては同じだと思いますが
目や毒ガスを吐く3つのギミックや、ラジコンで動く
下アゴなどを装着する為に、グモンガの方は、一度赤線部分から
カットされているようで、横から見ると赤線から角度も違って
ベル星人の甲羅の方が平らに近い形状です。

イラストや立体でも、甲羅にグモンガなどが書かれたり
造形されたモノも在りますが、画面では確認出来ませんので
完成画面的には、ベル星人が背負っているモノは
グモンガでは無いと言うしか無い感じです・・・

空想的には、グモンガの後方サイドには足の元?になるような
円柱のパーツが在るので、それが延びてベル星人10本に成る事や
目は閉じてるだけなどの空想は、可能かもしれません?(^^;

 

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